「蒼宮の惑星」惑星間転生の物語 
 第三章 人類存亡の危機ーアトランティスー 13

「2025年は人類のターニングポイント。如何にしてもこの危機を乗り切らねば、アトランティスの二の舞いだけは断じて、繰り返させてはならぬ。」
 眼下にくるくる回る碧く輝く、「美しき光の国、地球」を見つめるY氏の瞳に、宇宙からみれば余りにも民度の低過ぎる現在の地球人達に対する、自らを「霊的存在である事さえ信じられぬ」というレベルの認識力の低さに、その耐え難い哀れさ故に涙さえ浮かべ、震えるほどに拳を握りしめていた。

 特に年間3万人を超えると言われる自殺者の行く末や、更には、最も多いとされる病気のトップの「癌の原因」に至っては、仏法真理でも説かれている。
 仏法真理を学び、自らの想いと行動を反省し、相手の立場や想いや環境と実際認識を理解すれば、自も他も責めず、許してゆくことで調和を得られ、このような尊い法をお説き下さった仏への感謝の思いで、報恩行として利他に生きる想いを持つに至る時、病は治る。
 しかし、仏法真理が、「一般論」としてネットに記載されているだけでも、そのコメントの捉え方が、「特定の個人を誹謗中傷する為に書かれているのだ」と吹聴し、ネット上で拡大しては、記載者を誹謗中傷する者がいる。
 大抵の場合は、誹謗中傷する側の者の心底に、嫉妬心が潜んでいる事が多い。
 記載者側のコメントの文体や雰囲気、地位や此の世での実績において、何等かの目立った言動の有無、等の影響もあるかもしれないが、仏法的「真実」である「仏法真理」とは、本来「一般人が想像する以上」に、「遥かに厳しいものである」という「真実」を、「信仰無く、自分勝手な見識を持って言動する傾向が強い現代人」は、知っておく必要がある。

 現代人の多くは、仏法真理の説く「死後の世界の存在」や、経営責任等からの心配事で「自分や他人を責める思い」が「癌を作ってしまう原因」である、等の「仏法真理」を、ネットに掲示すると、誰もが皆、自分の事を指して言っているのではないか?と、思い込みがちである。

「仏法真理」とは、全ての衆生の救済を願って説かれているものなので、誰もに当てはまり、誰もが「自分の事かな?」と思う事で、「容易に反省に入れるように創造されている、正に「仏の御業」そのもの」なのである。

 それ故に、特に「政教分離」に端を発する「宗教拒絶」、GHQ源流の共産主義に根付く「戦後の日教組」に依る「唯物思考教育」を施され、植え付けられた「唯物思考」によって「仏法真理」がブロックされて、素直に受け入れられない事は、実に嘆かわしい事なのである。
 
 現代人は心底で、「仏法真理を受け入れる事」が、彼らの「価値観」と現在迄の地上世界の価値観での「成功者としての自信」を、「根底から覆されてしまう事」を、最も恐れている。

 「死ねば終わり」という思いでいるからこそ、他人を誹謗中傷しても、全く平気で居られる、「いじめっ子」が育ち繁殖するのだ。

 「真実」は、心で思ったり行動した事は全て「魂に記録」されていて、「反省」せぬ限り、死後大勢の面前で自分の一生を見せられ、「天国、地獄」の行く先へと分かたれるのだけれども、現代人が現状のままの意識では、死後も地上に留まり、死後の世界の存在を信じないが故に、帰天さえ出来なくなるのだが。
 斯様にあの世を信じぬが故に、亡くなっても葬式もせず、墓も作らず、自然葬で海に遺灰を撒く、樹木葬をするとなると、あの世への導きの霊が来てくれず、地上を彷徨う事になる。
 本来「墓」があの世への電波塔の役割を果たしていて、正しくあの世を信じ、仏の存在を信じ、正しく信仰する僧侶に導かれて、死後の霊をあの世へ架橋する
のだが。
 転生する度に、唯物主義思考で仏神を信じぬ者で地上が溢れる事になるのであればーーー主のご著書「地球を包む愛」にて、その最期の人類が辿る選択肢が書かれているーーー

 ーそうならないように、救世主であり宇宙の根本仏、地球神「エル・カンターレ」が、「仏法真理」を説かれたー

 死後の世界の存在や霊的な心の想念の力を、信じられないが故に、宗教的真実を受け入れられず、自殺者は、自殺後も霊的な姿形も意識も有るので、死んだら全て無くなると、思い込んでいるが故に、「自分はもう死んだ」ということが受け入れられずに、「永遠に自殺を繰り返す事になる」ので、「仏法真理」を「生前に学んでおく事は、非常に大切な事」なのである。

 せめて身内が「信仰」を持っていれば、死後に頼って行き、身内の「信仰」を見て、「自らの死」に気付き、守護霊や身内の導きの霊に、迎えてもらえ、天上界へ帰れる可能性は有るのだが...
 
 アトランティス末期にも、全く同じ様な争いごとが、「理神論派」とアガシャー王の「真理派」で、起きていた。

 当時の争論を戦わした者たち同士が、今、この国に転生して、「カルマの刈り取り」をしようとしているのだが...果たして、「人類救済の使命」は果たせるのであろうか...

「リーナ、早く船へ、急ぐんだ!」
「ジーク、あなたを置いてなど行けない。」
「何を言ってる!君はリングの民を率いてゆく責任を果たさねばならない。早く行くんだ!」
「ジーク!!」

 理神論派の追手がジークを捉えて、揉み合う騎士達の一団が、大波の立ち出した海辺を一斉に離岸してゆく船団を背に、決死の戦闘に挑んでゆく...

 王城の尖塔上空には、大きなシャチの姿をした飛行艇が列をなして、進んでゆく。
 王子アモン・ラーの一団が飛び立ったのだった。

 リーナの目前で、ジークの騎士団一行の姿は、天上から下された大音声と共に閃き地上に突き刺さった
稲妻の閃光の中、大地が粉々に崩れ落ち、飲み込まれて行った...