先日、マンション内のプロムナードでOG姫のお母様とバッタリお会いしました。私は教えに出かけるところ。あちらはお仕事帰り。駐車場までの短い時間に久しぶりにちょっとだけお喋り
「もう高校生ですものね〜早いですね
」
「そうなんですよもう高校生で…バレエをやっていた頃が懐かしいです
」なんて…
「そう言えば、先日、中学の美術の時間に描いた絵が戻って来まして、それがトゥシューズの絵なんです 色々な想いがあったようです。」
「わあ、嬉しい 是非今度見せて下さい
」
その時はそう言ってお別れをしましたら、数日後、お母様がその絵と絵に添えられた文章を送って下さいました
とても聡明な姫でしたので、文章も、とても簡潔でありながらもトゥシューズに乗せての彼女のバレエへの想いがよく現れていて素敵なのです
が、絵だけならブログに載せて良いよと彼女とお約束しましたので、素敵なトゥシューズの絵だけ、ご紹介しますね。
タイトルは、「美しく、強い」です。
ね、タイトルもセンスがあるでしょう?
バレエのこと、言い得て妙だなぁと、感心してしまいました
彼女は、中学受験をするためにバレエは早い時期に辞めてしまいましたが、ずーっと心の中にバレエという存在があって、トゥシューズを履くところまで頑張って来たことが、自信となり心の支えとしてあったのだろうなぁと思えるような素敵な絵と文。
手脚が長くて、お顔も小さくて、股関節も開いて真っ直ぐな脚。おまけに適度な甲の高さもあって、正直、私が今までに出会った姫達の中でも、とてもバレエ向きの条件の持ち主。私は、夢中になってしまい、何とかバレリーナとして育てたいなぁと思い、とても生真面目でまだ幼い彼女に、かなり厳しく接してしまい
彼女が中学受験を理由に、バレエを辞めてしまった時は、私が一番姫達にさせたくないと思っていたこと=「バレエを大嫌いになって辞める」
ということを、遂に、そういう生徒を私自身が作ってしまったのだなぁ…と思って、悲しくて、自分に腹が立って、猛省したのものでした…
が、我が家までたった一人で合格のご報告に来てくれた時に沢山お喋りをして、
「ああ、この子はバレエを嫌いになったわけでは無かったのだなぁ…」ととても安堵して、嬉しく思ったことを思い出します。
「色々と困難なことをこのトゥシューズと共に乗り越えて来ました。シューズに残ったほつれや傷を見ながら、このシューズは強かったなぁと思います。」と彼女は書いていますが、シューズだけではなくそれは彼女自身のことなのだと思います。
私が案じた事とは反対に、彼女の中にバレエが強く支えとなって存在し続けてくれていたことが、私はとても有り難く、バレエを教えている上で、私が一番大切にしている想い=「姫達にとってバレエと向き合う時間が、いつか自分らしい花を咲かせるための糧となって欲しい」が、少なくとも1人の姫には、ちゃんと伝わっていたことが、本当に嬉しいなぁと思います
今、在籍している姫達にも、どうかこんな風に、心の拠り所としてバレエが存在してくれますように…
他人と比べず、卑屈にならず、自分に出来る努力をして、希望を持って進んで欲しい
数年前に、レ プティット プランセスを卒業したお姉さん姫からの贈り物として、この絵をブログアップさせて頂きました
快く、掲載を受け入れて下さったこと、本当にありがとうございます。
そして、バレエを好きで居てくれて、ありがとう
またいつか、後輩姫達にお顔を見せに来て下さいね