一番負けたくない、負けてはならない相手に、しかも二つのエラーがらみで、リードし、エラーさえなければ勝てる試合を落としてしまったのは悔しい。まず最初の誤算は先発佐々木がわずか一イニングで降板したことだ。肝心な韓国戦、出発前につぶした指のマメを再びつぶし、出血したためだ。初回、一人四球でランナーに出すなどコントロールがいいはずの佐々木にしては調子は今一つという感じを受けた。ただ今日の主審、佐々木の低めの球にジャッジが厳しく感じた。
韓国先発ソ・ヒョンジュンも背番号1をつけるエース。佐々木同様190センチ近い長身の選手だが、筋肉質の佐々木に対し、やや顔もふっくらしてどっしりした体型のピッチャーだ。スライダーが低めに決まり、ストレートも150キロを超え、なんといっても変化球のコントロールの良さを感じた。
佐々木の後を受けて急遽登板したのが西。ストレートに力があるし、スライダーのコントロールもいい。このゲームでは5番打者としてクリンアップに名を連ねているだけに身体的にかなりハードになった。にもかかわらず強打者、巧打者の多い韓国打線を5回までの4イニングを5本ヒットを打たれながらも無得点に抑えた。韓国のエースヒョンジュンも一歩も引かずコントロールよく省エネ投球で六回まで80球前後抑え、0が続く投手戦となった。
試合が動いたのは7回表3番韮澤のヒットと6番宮城のヒットで2死ランナー1,2塁で代打8番熊田のヒットで貴重な先制点を挙げ、さらに水上のヒットで2点目を上げた。さらに8回の表ヒットと2つの四球で1死満塁、またとない追加点のチャンスに宮城が最悪のピッチャーゴロ併殺。絶好の追加点のチャンスを逃がしたことが後々大きく響いた。4番手投手として既に2イニング投げた疲れが蓄積し、バッティングの方まで集中できなかったのだろう。
いっぽう8回ウラ韓国は2死ながら2,3塁にランナーを置いて5番ナム・ジミンが放ったサードゴロを石川が一塁に悪送球。ランナー二人が生還し、最悪のエラーで同点にされた。あと一イニングを残すだけというところで手痛いエラーが出て追いつかれてしまった。結局、9回は両チームとも得点なく延長タイブレークとなった。
1,2塁に走者を置いてのスタート。9回先頭打者森が手堅くバントを決め、2,3塁にランナーをすすめた後、2番武岡の2塁打で2人が生還、4-2と勝ち越しに成功。ところがその裏5番手のピッチャー林優樹が韓国の先頭打者のバントをお手玉し、慌てて投げた送球が悪送球となり、ランナー一人が生還。無死満塁の絶対絶命のピンチで代わった池田は先頭打者を空振り三振、ところが2人目に打者に四球を与え、同点。1死1,3塁で次のバッターが放った打球がセンターへ、。わずかにホームへの送球が間に合わず3塁ランナーが生還、5-4で韓国のサヨナラ勝ち。結局、8回、10回共に一つのエラーが勝負を分けた。僅少差のゲームは往々にしてエラーが命取りになることが多いが、勝てたゲームだけに何とも後味の悪い負け方である。米国、台湾が勝っているだけに日本は厳しい状況に追い込まれた。
驚いたのは韓国の選手の球審のジャッジにジェスチャーではあるがクレームをつけるシーンを何度か見受けられた。日本選手は球審のストライク、ボールの判定は大きく外れて自分はボールだと思ってもクレームはまずつけない。ところが彼らは自分がボールと思った球がストライクと判定させると、外角に外れているんではないかとか高いのでは、とジェスチャーでクレームをつける。プロでは時々見られるがU-18ではまずないことだ。こんなところにも彼らの自己主張の強さを感じた。