上記は、国の総務省総合通信局のページ。今回の知床遊覧船が使用していたのも実はアマチュア無線。
ニユースでアマチュア無線を使用しない様に行政指導されたニユースが報道される。
アマチュア無線家がら、喝采の声が上がる。
この先は、ちょっと専門的な話。
アマチュア無線とは、「誰が応答してくれるかは不明でも、無線通信が好きで興味がありするオタク趣味である。」したがって「決まった人と仕事などで常に通信する。」業務無線とは違う。逆に仕事で常時周波数を占有されると、アマチュア無線はできない。
観光船や漁船ばかりではなく、キャバレーのポン引き、狩猟のまたぎ、建設現場のダンプカーなど、今や我が物で使用している。
この事は幾度か、このブログでも記事をアップした。
しかし今回の件では逆に、漁船や観光船は緊急連絡の為に、船舶にアマチュア無線を搭載すべきと私は考える。
なにより尊重されるのは人命であり、安全であるべきと考える。
今回の遭難沈没船も、実は別の無線設備もあった。
報道ニュースでは、この免許の話は出てこない。
該当遊覧船の「無線局免許状」があり、下記ご覧いただきたい。
総務省無線免許検索で誰でも簡単に調べられる。
●知床遊覧船 無線局免許
リンクは下記
そう沈没船は、簡易業務無線の免許もあった。
●通信できない海上無線を許可されている
それではなぜこの無線を使用しなかったのか。
理由は、許可された無線では設備がとても貧弱で、知床地区では、ウトロ基地局との通信ができず、役にたたなかったと予想され、より高性能の「アマチュア無線の無線機」が使用されていた。
これは、沈没した会社ばかりか、他の観光船も使用しており。
遭難の一報は、アマチュア無線連絡であった。
該当観光船の免許では、海上用特化の簡易業務無線。
5K80F1D 5K80F1E 467 MHz から 467.4 MHz まで
6.25 kHz 間隔の周波数 65 波 出力 5 W
デジタル通信でUHFの周波数467MHz、65バンド 出力5ワット
●この無線機では通信できない。
この設備では、海岸よりまっすぐ海に向かう船では、20キロくらい通信できる。
しかし知床半島の様に、半島の岩の突起による電波の遮断物があれば、数キロの通信距離となる。まあ伊豆半島の堂ヶ島洞窟の観光船ならこれで十分。
しかし知床半島ぞいの観光船にこの無線免許状は、安全上意味がない。
しかもこの海上用の無線でも、使用している船舶も少なく、「非常通信」の相手がいない。
●海の船舶同士の通信はどうなっているのか?
日本の海上無線は、この船同士の通信ができない事を、当の総務省が問題にしている。
下記は総務省の課題資料
この資料は下記 総務省の資料参考
https://j-nav.org/wp-content/uploads/2017/05/matsui200905b.pdf
その為、米国など世界で普及している国際VHFの拡大に努めているが、これも課題山積。
現状の普及の具合は下記。
国際VHFとはなにか
https://www.soumu.go.jp/main_content/000230457.pdf
なんとも四方が海に囲まれる「日本」としては、はなはだお粗末な話と思う。
毎年減少している。
尖閣諸島で漁をする漁船も、国際基準である「国際VHF無線」を搭載していない。
中国の海警局に追い回されても、なんと通信手段がない。
国際VHFの陸上の基地局は、海上保安庁や港湾管理者のみであり、観光船の基地局では免許も与えられない。
以上を総括すると今後の安全管理の為には、衛星携帯電話を持つか、アマチュア無線しかない。しかし衛星携帯など、1分話すと300円かかり、零細漁業や零細観光遊覧船では、やはり高額すぎる。
国の電波政策では、ここ知床に最適な通信手段を国は考えていない。
まさに電波政策の闇である。
漁業無線機もべらぼうに高い。
知床は、海に真直ぐ垂直な障害物の無い海上通信ではなく、半島沿いに陸を這う航行通信である。最低20Wはないと通信できない。
したがつて安いアマチュア無線が使用される。
斜里町のアマチュア無線局を検索してみた。
結果は下記の通り。
毎年北海道は無線通信するが斜里町は交信がない。
アマチュア無線局同士の交信はしない。
ほとんどの局は、国際VHFの周波数に近い、144MHzの免許周波数
しかも業務連絡だけと思われる。
多分観光船のみならず、漁業の漁師もアマチュア無線を使用している。
一方国は最近、トップ画像のキャンベーン。
以上を考えると業務使用として通常アマチュア無線を使用されては、アマチュア無線局としては、反対だが、
若しも緊急通信の時は、やはり現状「国の政策がお粗末なので、アマチュア無線の使用」は仕方ない。そう思う。悔しいが人命第一と思う。
今回事故でも他の観光船業者がアマチュア無線で事故を一番最初に報告している。
今回の件を容認すべきとは考えないが、なにより人命第一である。
事故を起こした観光船の責任は重いが、国の現場を見ない「電波政策」にも、重い責任がある。
しかし安全人命に関係ない、都内のダンプ不法無線局はなんとか、真剣に取り締まってもらいたい。サンシャインの展望台より、UHFアマチュア無線バンドを聞くと、「全部ダンプ無線」だ。こちらの取り締まりは、とても少ない。
無線で、アマチュア無線局と言うと怒鳴られる。
「ひっこめ、こっちは仕事で無線使ってるんだ。」
総務省の不法無線局警告
いやいや誰も見ない人気のない記事を書いた。
今日は食べる話は無し。
」