平成27年の関東・東北豪雨(栃木雨量観測所総雨量・446mm)、令和元年東日本台風(総雨量・305mm)により、栃木市中心部では、甚大な被害がありました。特に令和元年の東日本台風では永野川の氾濫による越流水が市中心部にも流れ込み浸水被害も大きくなりました。

 永野川については、国の「災害復旧助成事業」により、河道掘削、護岸、堤防嵩上げ、橋梁架け替え等が集中的に実施されました。

 巴波川の対策としては、平成27年の関東・東北豪雨並みの雨量であっても飲みきれる河川整備が必要になります。

 市中心部の巴波川については、歴史的建造物等への影響もあり、拡幅が困難なため、地下河川(捷水路)を整備することとなり、国の「河川激甚災害対策特別緊急事業」として採択になりました。

 この地下捷水路が出来ることによって、市内中心部の浸水被害は解消されます。

 工事概要は次のとおりです。

<地下河川整備工事>

 〇工期:令和8年3月24日まで

 〇工事内容:地下捷水路(地下トンネル)

 〇工事個所:栃木市沼和田町~大町地内

 〇事業延長:約2.4㎞

 〇施行者:奥村・岩田地崎特定建設工事共同企業体

 〇工事請負額:94億7,100万円

(工事現場の風景・2023.12.21撮影)

※地下河川の流出口の「立坑工事」が行われています。

<函渠工事(改修関連・用水路整備)>

 〇工期:令和6年4月11日まで

 〇工事個所:栃木市沼和田町

 〇施行者:有限会社 山野井組

 〇請負額:7,568万円

 ※ 巴波川地下河川流出口下流にある沼和田東用水路を付け替える工事です。

(関連工事となる用水路の風景)

※巴波川の河川敷内に沼和田東用水路があり、西側の堤防が弱い。