月の変わり目に。 | 上から読んでも下から読んでもナカノカナ。~相模原・町田の女装娘カナの気まぐれ雑記~
ちょっと悲しい事がありました。

先月いっぱいで店の先輩が一人辞めて行きました。

私たちとは逆の部類で、男を目指してる先輩。

(エラそうな言い方だけど、)私より年若なのにしっかりしてて、一生懸命で頑張り屋、芯が強くて余計な事を言わない、大人で男らしい人でした。

初めの頃はあまり店で会うこともなかったので、特別な印象はなかったの。

源氏名が私の本名と同じなのね。

私、最初は本名でやりたかったから、むしろ名前を奪われたみたいに勝手に思ってたなぁ…。

だけどある時ね、私とクビになったアイツとその人とで三人で席に着いてたんだ。

私は全然喋れないし、アイツは勝手に好き放題やってる中、その人が話を振って、流れを作って接客してるの。

その時初めてスゴさが分かった気がしたんだ。

いつからか、何となくよく話すようになっててね。

先輩なんだけど偉ぶらないし、私の話や愚痴をよく聞いてくれて、一番話すようになってたんだ。

沢山話に付き合ってくれたし、私の立場に合わせてくれてる気がしたなぁ。

お互いに愚痴や不満を零しあったり、噂話をしたり、帰りに食事に行ったりするのが楽しかった。

仕事で辛い事や嫌な事があっても、自分より頑張って沢山辛い事を我慢してるその人を思うと、私も頑張らなきゃって思ったんだ。

居てくれるだけでホッとしたし、癒された。

辞める事を初めて聞いた時、帰りにショックで泣いちゃったんだ。

実は一番最初にその事を言ったのが私だったんだって。その事がとっても嬉しかった。

結局最後まで頼りっぱなしだったなぁ。

あんまり力になれなかったんだろうなぁ。

沢山ワガママ言ったろうし、優しさに甘えてたんだろうね。

だけど辞めないでって引き留めたら、ずっと甘える事にもなるんだよね。

最後の日にも、仕事の後に先輩たち数人と食事したあと、どうしても二人で話したくて、もう一件ちょっと付き合ってもらったんだ。

今までの話をしてね。向かい合って話してる時にちょっとまた泣きそうになっちゃったよ…。

最後の最後まで私世話かけてたね。

少ないけどそこの料金だけ私が払ったんだよ。その位しか出来なかった。

本当に大事な存在だったし、大好きだった。

当分、気が済むまで淋しさを引きずりそうです。

またたまに店に働きに来るかもって言ってた。

本当今までずっとありがとう!。

また会ってね。