2017/01/08 20:00 楽天地シネマズ錦糸町 シネマ4

 

■あらすじ■

親友シドニーのお節介に苛立ったのがきっかけで裏オンラインゲームに参戦した女子高生ヴィー(エマ・ロバーツ)。視聴者が指令した「見知らぬ人に5秒間キス」という挑戦を達成し賞金100ドルを手にした彼女は、実は挑戦者でもあったキスした男性イアン(デイヴ・フランコ)とコンビを組んで、次々に挑戦をこなしていくうちに、瞬く間に多額の賞金を手にし、人気プレイヤーの仲間入りをする。ヴィーは、ライブストリーミングをシドニーが見ているとも知らずにイアン相手に彼女の欠点をもらし、親友と大げんか。さらにイアンが実はゲームのリピーターと知り、彼への不信感もつのっていく。スリリングで楽しく、引っ込み思案な自分を変えてくれるはずのゲームは、次第に危険なものに変わり…。(フィルマークス様より転載)

 

■感想・レビュー■

設定オチ!と言ったら、怒られるかな?

『NERVE』 というサイトゲームに『挑戦者』登録すると、お題が与えられて、挑戦している過程を、自分自身がスマホで実況中継。クリア出来ると難易度に見合った報酬が支払われる。

主人公・ヴィーナス(通称:ヴィー)は、地味で控え目な女子高生。そんな自分を変えたくて『挑戦者』登録。

これまで、誰の注目を集めることもなく自分の殻に閉じこもっていたヴィー。自ら踏み出した一歩で、自分を取り巻く世界が瞬く間に広がって行く。

1度限りの冒険のつもりが、行きがかり上、ゲームを降りられないまま、お題の難易度が手に負えないほどに、エスカレートして行く…。ここまでが、この映画の冒頭。

どうですか?すごく面白そうでしょ??
だけど、実際はそれほどでもないのです…。

ダメなところは、ハッキリしていて、『NERVE』 自体の設定の詰めが甘く、ストーリー展開に合わせて、その都度、ルールを決めているようで、ご都合主義にしか感じられない。また、決められて行くルールが、当初の設定以外まるで面白くも何ともないのです。

かといって、ストーリー自体が面白ければ、まだ救いはあるのですが、明らかに練り込み不足で、ありきたりなドタバタに終始してしまい、こちらの想像を超える出来事や展開が何もない。

まさに、現代だからできた映画ですし、時代の産物としての価値はあると思うのですが…いかんせん、第1幕だけが突出して面白いので、出オチ感が否めない。

目の付けどころやアイデアは良かったので、『ファイト・クラブ』のような特別な作品になり得る可能性もあったのに、詰めの甘さや練り込み不足が台無しにしてしまった、そんな映画でした。

『ハンガー・ゲーム』を始め、『メイズ・ランナー』とか今作にしても、全部がこの思いつき設定だけの練り込み不足な気がします。
観ている最中だけは、楽しめたりもしますが、何も残らないんですよね。

アイデアの使い捨てのようで、本当にもったいない。もっと、大切にしたら良いのに、と思います。

最近、こんな映画が多い気がします。この流れ、何とかならんのかなぁ〜。