妖精郷である噂話が広まりつつあったがそんな噂話があることすらしらなかったキリトとシリカはいつもと変わらず森の家で過ごしていた
-新生アインクラッド22層 森の家-
子供たちとユイは今日も元気にダンジョンに向ったらしく家の中はキリトとシリカだけだった
「アズサたち頑張ってるな」
「ユイちゃんが言うには連携をもっと上手く取れないと駄目だそうです」
「手厳しいなユイも」
「私たちの場合はキリトさんがいますから」
「ユイに任せる事が多いけどな」
2人で話していると扉が開き入ってきたのはリーファとシノンだった
「お兄ちゃんとシリカちゃんだけ?」
「アズサたちとユイならダンジョンにいってる」
「随分と頑張ってるみたいね」
「リーファちゃんとシノンさんはこられたばかりですか?」
「スイルベーンでばったりあったから一緒にきたの」
リーファとシノンも奥の椅子に座りシリカが飲み物を出すとシノンが2人に唐突に尋ねてきた
「キリトとシリカは噂話が広まりつつあるの知ってるの?」
「いや、俺は聞いた事無いけど」
「私も無いですね」
「お兄ちゃんとシリカちゃんが知らないのも無理はないかな」
「あんたたちの場合はきてもこの家にいることがほとんどだったわね」
「それで噂話ってどんなのなんだよ」
2人は言い辛そうにしていたがリーファから話し始めた
「それなんだけどアズサとリィンたちのことみたいなのよ」
「アズサちゃんたちですか?」
「主にはアズサちゃんだけどね」
「アズサたちのことならユイから何か言ってくるはずだよな?」
「ユイちゃんも普段はこの家にいることが多いし知らなかったのかもね」
「アズサちゃんたちの噂話というのは?」
「これは主にアズサちゃんなんだけど親があんたとシリカってことが広まりつつあるみたいよ」
「ちょっと待て。買い物とかでスイルベーンとかに家族で一緒に行ったことはあるけどそれくらいだぞ」
「リーファちゃんが一緒の時もありましたからね」
アズサが自分から吹聴するような子ではないのはリーファもシノンもわかっていることだったのでキリトとシリカは困惑していた
「俺達の世代ならともかくアズサたちの世代は俺達を見てもわからないだろ」
「あんたの場合は真似事するようなのもいるくらいだからね」
「リィンちゃんたちの噂というのはもしかして…」
「シリカちゃんが思ってる通りよ」
「あの3人についてはいつの間にか立ち消えになってたけどね」
「アズサのことは妖精郷の中で広まりつつありますからねぇ」
「当のアズサたちはダンジョン内だろうから連絡のつけようもないだろうしな」
「どこから私とキリトさんの娘であることが漏れたんでしょうか?」
「それはわからんがアズサに危害が及ぶようなら俺は絶対に許す気はないけどな」
「噂の出所がわかったらお兄ちゃん飛び出しそうだね」
「アズサちゃんに危害が及ぶ事自体そうそうないと思うけどね」
噂の出所がどこにしても相手が悪すぎたとキリトを横目で見ながらリーファとシノンは思っていた
その後、アルヴヘイムに広まっていた噂話はいつの間にかなくなりリーファとシノンがシリカにこの事を聞くとそのことでしたら終わりましたよと邪悪な笑みで答えた。シリカの反応を見たリーファとシノンは裏でキリトとユイが動いたに違いないと確信していた
ーあとがきー
アルヴヘイムでの噂話を書いてみました
妖精郷での噂話の話です