昨日、宝塚BOYSの東京初日を観てきました。
2007年初演、メンバー3人が入れ替わっての2008年再演。
そしてBOYS7人が全員入れ変わっての2010年再々演。


戦後、昭和20年から29年まで、
宝塚には男子部があったという実話を元にした舞台です。
以下、配役ネタバレなど、諸々あります。























キャスト(カッコ内は初演/再演)
上原金蔵:浦井健冶(柳家花緑)
竹内重雄:藤岡正明(葛山信吾)
星野丈治:東山義久(吉野圭吾)
山田浩二:黄川田将也(猪野学)
長谷川好弥:杉浦太陽(佐藤重幸/瀬川亮)
太田川剛:瀧川英次(三宅弘城/山内圭哉)
竹田幹夫:石井一彰(須賀貴匡/森本亮冶)
君原佳枝:初風諄
池田和也:山路和弘


平均年齢がグッと下がりましたけども、
今回の方が実在の宝塚歌劇団男子部に近いんでしょうね。
戦後の雰囲気が出なくて「平成BOYS」になっちゃうかと思いきや、
なかなか昭和の雰囲気が出ていて良かったです。
でもやっぱりちょっと軽いかな~雰囲気が。
熱さというか暑苦しさ(←この場合、褒め言葉)が薄まってました。


実は、最前列のセンターブロックのセンター席でした。
我が面前に何の障害もなしっビックリマークありがとう、東宝ナビザ!!!



浦井くんの上原。まっすぐだけど頼りない雰囲気満載です。
オープニングシーンからすでに顎から滝汗が。
普段は王子様風な容貌なのに、髪をなでつけたら
なんかスゴイ顔になってます。似合わなすぎる(笑)!
しかしそれが逆に昭和な雰囲気を醸し出していました。
稽古場でピアノを弾くシーンは、たぶん本当には弾いてないかな。
レビューシーンは綺麗に足を上げてました。
この初日が浦井くんのお誕生日でしたね。何もなかったけど。
私、去年も浦井くんのバースデーにも浦井アルフ観てたなぁ。


藤岡くんの竹内。歌ウマさんポジションに来ましたね。
何度か、メンバーを担ぎ上げて運ぶシーンがありましたが…
えっとバルジャンを担ぐマリウス(笑)力持ちポジション?


東山くんの星野。良くも悪くも予想通り。
芸名は、「しらとりかぐや」でした。圭吾さんとは違うのね。
レビューシーン、時々ウィンク飛ばしてます。キケンです。
でも敢えて言います。
「東山くん、何度か私に向けてウィンクしてたよねっ恋の矢


黄川田くんの山田はミスキャストかと思いきや、なかなか。
えぇ、確かにきれいな山田でした。
石井くんの竹田は、もっと若さがあってもいいかも。
太田川はねぇ…初演のインパクトが強すぎだし、
再演は髪の伸びる僧正という反則技があったし、大変だよね。
瀧川さん、頑張ってました。ヘレン・ケラーですものね(パンフより)。
杉浦太陽の長谷川は、予想を超えてイイ感じにアホでした。
レビューシーンの歌は相当メタメタ。笑っちゃいました。


初風さんと山路さんの安定感は抜群。
山路さんがちょこちょこ小ネタを入れてきます。
ホント攻めるな~。絶対、BOYSにライバル心がたぎってると思います。


「青き春」のお稽古シーンにたぶんネタが追加。
スツールにメトロノームを置いて「エッ!フェル!塔!」
長方形の長い足つきのテーブルで「がい!せん!もんっ!」
これ、初演再演になかったよね。馬とか木はあったけど。


レビューは、モン・パリの歌い出しが藤岡くんでした。
初演再演は圭吾さんだったと記憶してるのですが、違ったかな…。
ダンスの振付は、初演再演とはだいぶ変わっていました。

ボレロ(でいいのか?)のソロはもちろん東山くん。
この曲のラスト、圭吾さんが一番後ろからスーッとセンターに
入ってきて全員でポーズを決めるのが好きだったんだけど、
東山くんはセンターにいたままでした。残念。
東山くんがやると、現代風になっちゃうのかも知れません。


で早換えしてラスト。汗だくなのに、ラストシーンはコート姿。
太田川の飴ちゃんは、梅干になってました。
東山くんだけ2コもらっちゃって、酸っぱくて大騒ぎになってました。


カーテンコールでは、本家本元の宝塚男子部にいらした方が
3名いらしていて、ご紹介と一言ご挨拶がありました。
もうaround80の方々。馬の後ろ足を実際にやってた方が
「前足をやってたのは、今年の5月になくなりました」と。
舞台上のBOYSたち、浦井くんも東山くんも涙目になっていました。
そしてスタオベでの終演となりました。


パンフは1600円。山路さん初風さん鈴木裕美さんの鼎談とか、
新生BOYS7人+圭吾さん葛山さん花緑師匠での座談会もあります。
稽古場風景写真の山路さんは、ほぼポン助先生でした。



夢を追いかけて、夢に破れた人たちの物語です。
戦争から戻ることができて、やっと夢に手をかけたのに、
努力してもしてもしてもどうやってもダメな事ってある訳で。
「いままでの時間を宝物にしなくちゃ」
「無駄なことなんて一つもないの」
君原さんが何度もBOYSに言い聞かせます。
池田さんだって「俺だって夢の途中だ」と。
夢が破れ挫折して、彼らは巣立っていきます。
確かに綺麗事かも知れないけれど、
ひたむきな心をもっていた彼らには宝塚の血が流れていました。


開演前、クリエ2FのMUJIカフェで食事をしていたら、
大劇場側がガラス張りなので、宝塚の出待ちがよく見えました。
やっぱり宝塚には、男子の居場所はないのでしょうね…。


東京公演は9/1まで、シアタークリエにて。