9年前のPCを現代風にする(SSD換装、Windows10化)
※本記事の作業で登場するMacrium社製Refrect Free版は、現在存在しません
(有料版のみになりました)。
ソフトに費用をかけたくないとすれば、CrutialやSamsung、WD、Solidigmなど
コピーソフトが無償で利用できる製品を選ぶことをおすすめいたします。
※珍しく画像だらけです。ご注意ください。
こんな相談を受けました。
『我が家のWindowsが古くて使えないので、
Windowsをアップすることはできないか?』
詳細を伺うと、機種は NEC PC-LL750SSR と判明。
メインパーツのスペックはCore i7-4700MQ、8GB、SSHD 1TB。
OSはWindows8.1...つまり23年1月にアップデートサポートが終了。
これを真面目に捉えつつ、とはいえ少々遅ればせながら
相談しにいらした、というものです。
○メニュー検討
Core i7-4700MQは4C8TでPassMark的には8,000弱というあたりで、
Windows10でも問題なく動作するライン。
一応HDDの中でもSSHD(フラッシュメモリをキャッシュとしたHDD)なので
起動ディスクとしては比較的優秀ですが、
それでも純然たるSSDと比較すると敵わない...
やはり、SSD導入は是非とも行いたいところ。
そこでご相談者には
・Windows10へのアップグレードは可能
・HDDはSSDに交換したほうが良い
・シリーズとしては9年前のものなので、
寿命面から本体そのものがさほど長持ちしない可能性もある
・Windows10も2025年10月でサポートは終了する
というあたりを伝えました。
結果、SSD変更も含め、Windows10へのアップグレード計画は了承となりました。
作業にあたり本体をお預かりするわけですが、本体だけで3kg。
ACアダプタもマウスも預からず、本体だけをお預かりしました...
(当方が使用しているDeskMini A300のACアダプタは
添付品ではなくNECの19V150W品の中古品を使用しており、
これがあればPC-LL750SSRも余裕で動作できる...)
余談ですが、PC-LL750SSRのスペックをもう少し紹介しますと。
・既出ながらメイン構成はCore i7-4700MQ、8GB、SSHD 1TB
・ディスプレイは15.6インチHD(WXGA...1,366×768)
10点マルチタッチ対応
・光学ドライブを搭載し、BDXL対応
・Webカメラ、マイク搭載
...解像度がWXGAなのが残念ですが、幸いご相談者は
画面スケールを大きめに使う方なので、支障はなさそう。
○SSDを選定する
現状のSSHD 1TBの使用状況を見ると、
Cドライブで100GBを少し超えた程度、Dドライブは空っぽ。
240~256GBのSSDでも充分動作できますが、
リカバリ用のパーティションも含めてコピーを行うことや
あまり目一杯で使用するのも...ということもあるので、
480~512GBゾーンから選定することに。
SSHDの交換用なので、規格は当然2.5インチSSD。
これはあくまでも個人的な考えですが、メインストレージに使うSSDは
フラッシュメモリメーカー製から選ぶようにしています。
基本的にはCrutialやSamsung、KIOXIAあたりが、
あるいは移管・統合されたWDやSolidigmあたりが基本。
選択肢を広げるとすればTranscend、Corsairくらいまで...という感覚です。
M/Bメーカーを含めてその他は輸送用・一時保管用として選ぶのみで
メインとしては使用しないかなぁという感覚です。
今回はその中で、安価に入手できるという
KIOXIAのExceria 480GBを選択。
8日の秋葉原各店では特売対象ではありませんでしたが、
それでも4,280円(ドスパラ、ツクモ)が最安値。
今回はドスパラで購入。
換装前のノートPCとの接続は、以前PremiumStageで購入した
USB変換アダプタ&ケーブルセットを用います。
ディスクの初期化でGPTを指定します。
○クローンコピー
拙作記事『モバイルノートのSSD換装』で紹介した通り、
ドライブのクローンコピーにはMacrium Refrectのフリーエディションを使います。
今回はなぜか日本語でのインストールが選べず、英語のまま(苦笑)
このソフト、GPT同士のコピーも、
パーティションのサイズダウンにもきちんと対応できて、
しかも(非商用環境限定だが)フリーで使用できるという最強ソフト。
CrutialやSamsung、WD、Solidigmなどはコピーソフトが
無償で提供されるメリットがありますが、
Macrium Refrectがあればこれを気にする必要もありません。
Refrectを立ち上げます。
Local DisksのDISK1をクリックしてアクティブにし、
その下に現れる[Clone this disk...]をクリック。
[Select a disk to clone to...]をクリック。
下の方にポップで出てくるDISK2をクリック。
ここで初期化したばかりのHDDに余計なパーティションがあるので、
1 - none と書かれたパーティションを選択し、[Delete Partition]をクリック。
一番簡単なクローン設定としては
[Copy Partitions] - [Shrink or Extend to fill the target disk]を選べば
今回の場合はCとDドライブに割り当てられたパーティションが小さくなるよう
自動で調整されてセットされます。
...これでも特に問題はないのですが、
利用者の動向を確認すると、Dドライブは使わなくてよさそう
(データのバックアップは別のドライブをお勧めしている)なので
元々の6パーティション構成からDドライブを除いた5パーティションに編集することに。
上のSource側から下のDestination側へパーティションをドラッグすれば
コピーしたいパーティションを個別に選択できます。
今回の場合、4つ目のWindows8.1パーティション(Cドライブ)が大きいため、
これをドラッグしたところでディスクイメージはいっぱいに。
そこでDestination側の4つ目のWindows8.1パーティション容量を調整して、
6つ目のNEC-RESTOREが入る16.02GB以上の空きができるようにします。
Destination側の4つ目のパーティションを右クリックし[Partition Size and Layout...]をクリック。
開いたPartition Propertiesの[Size]のスライド位置を少し左にずらします。
16.02GB以上(画像の場合は17.142GB)にしてOKを押します。
空いたスペースに6個目のNEC-RESTOREパーティションをドラッグ。
選択状態になったままで[Float Right]をクリック。(右端に寄ります)
再びWindows8.1パーティションを選択、右クリックし[Fill Space]をクリック。(目一杯まで拡大)
あとは、[Finish]を押すと設定そのものが完了します。
一括してコピー指示をするより多少面倒ですが、
ドラッグ&ドラッグでコピー先を選びつつ容量調整すれば
きっちり理想通りの構成にすることができます。
フリーで使えてここまで細かく設定できるRefrectは、実にお見事。
なお、設定が完了するとき「Finish」という表現をしているのが独特。
当時当方が参考にさせて頂いたサイト様で
『「終了」でクローンスタートです。日本語表記がちょっと変』と
紹介されていますが、元々の英語環境からきているようですね。
「Finish」はつまり設定終了(=次のステップへ)という意味で使っているようです。
[Schedule this Clone]は使わないので[Next]。
[Clone Summary]以下、確認して[Finish]。
[Backup Save Options]も必要に応じてチェックを外します。
...
......
.........
今回の場合、コピーは2時間強で完了。
○交換
終了後はSSHD→SSDの交換作業です。
この頃は主要コンポーネントへのアクセスが練られて
設計されていた印象があります(だから高コストだったのでしょうけど...)。
その甲斐あってか、SSHDの格納先は2本のねじを取ってカバーを開くだけでOK。
黄色←の2本のねじを0番+ドライバーで外し、
カバーを真上というより少し手前側方向にも力を入れると取れやすいです。
カバー側にHDD(SSHD)抜け防止の支えがついているので
HDDは左側へ引き抜くだけで外すことができます。
同じようにSSDを取り付けます。
取り付けそのものは初見でも2~3分でできてしまうほど簡単。
なお、元のSSHDは9.6mm高で、最近の2.5インチSSDはいずれも7mm高。
スペーサーがあると確実です。
交換後、問題なく起動できました。
元のSSHDが外された状態で、きちんと起動しています。
お約束のスクリーンショット。
○Windows10化
Windows8.1→10への無償アップグレードはとっくに終了した感じを受けますが
今のところもアップグレード対象OSから直接アップデートを行えば
Windows10にアップグレードすることができます。
『Windows 8.1からWindows 10へ無料でアップグレードする方法』の
記事がわかりやすいです。
特に冒頭に記載されている
「アップグレードが上手くいかない方へ」の但し書きが大変役に立つと思われます。
(「更新プログラムをダウンロードしています」画面の「更新プログラムをチェックしています」が
表示されたタイミングでネットワークを切断する... のが重要です)
こちらは当方からの説明は特になく、上記サイトの通りに進めてもらえればOK。
今回は「このPCを今すぐアップグレードする」で、
普通にアップグレードインストールを行いました。
こちらも2時間弱?でアップデート完了。
それなりに快適なWindows10マシンに変わりました。
今回のPCは現在でも中古で3万円台半ばくらいはするであろう、
第8世代i5Uシリーズくらいの性能はあり、いざとなればメモリ増設も可能なので
故障さえしなければもう少し長く使えそうな感じですね。
おまけとして...
ご相談者は「筆まめ」をお使いでした。
Windows10にアップグレードすることで起動しなくなる可能性も
あることを了承いただいて作業しましたが、
結果的にはWindows10にした後も動くようでした(詳細機能は未チェック)。
○お約束
・ここで記載した内容が他の環境でも行えるかは不明です。
本記事を参考に作業したところ失敗や故障などのトラブルが発生しても
当方及びメーカー、紹介先のサイト様は一切の責を負いません。
・作業前に、重要なユーザーデータは必ず別媒体にバックアップしてから実施してください。
(ご相談者にも別途USBメモリをお渡しし、予めバックアップをしてもらいました)
・当方、ブログからの作業のお引き受けは承っておりません。ご了承ください。
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久しぶりにおまけも書きます...
今シーズンはあまり滑りに行くことができませんでした(苦笑)
栂池、かぐら(田代)、石打丸山、ニセコ、菅平とわずか5回のみ。
...そう、スキーとしては初の北海道滑りをしたのがトピック性は高いでしょうか。
ニセコ(グランヒラフ)2泊+小樽1泊としてお出かけ。
初日と2日目は雪こそ強く降ったわけではないものの、
晴れ間はほとんどなく、羊蹄山はどこに??状態。
3日目は小樽への移動を控え、一番上まで上がって降りるだけとしたのですが、
この日ようやく晴れて、少しだけ羊蹄山が拝めました。
グランヒラフ・HANAZONOの一番上にあたるラージコース。
いやぁ、簡単に30cmくらい埋まる非圧雪超ふかふかの急斜面って、
どうターンするのかわからない(爆)
これはまいったな~と思っていたところ、
写真左手側に圧雪のダイナミックコースがあり、普通に降りられました(爆)
ニセコがパウダーという意味、身をもって体験しました。
すごいですね、ボトムでも本当にパウダー。
押し固まらない。その代わり足が疲れますね...
一番滑りやすかったのがせんの木&ファミリーコースという
よく踏みしめられたところだったというオチ。
当方はやはりパウダー志向とは程遠いところにあるようです...
その後函館本線で小樽へ。
雪景色のルタオ本店。
ちょうど「北運河 雪あかり横丁」の企画もやっておりました。
夕飯は小樽ビール醸造所。
(といってもビールを含む炭酸飲料はあまり飲めない...)
最終日に札幌を少し回り、大倉山ジャンプ台へ。
これ、直滑降で滑り降りる度胸だけでもすごいですな...
もうひとつ、新潟・石打丸山は滑ること自体はおまけで、
妹家族たちとスノードームグランピングを初体験。
スキー/ボードをせずとも、こういう楽しみ方も一興。
子供たちも、キッズゲレンデで思った以上に遊べたようです。
この石打丸山ですが、「JR東日本びゅう ダイナミックレールパック(日帰り)」で
新幹線指定席往復とスキー一日券がセットになったプランがあり、
大宮発・休日の石打丸山の場合、一日券セットで1万円ぽっきり。
越後湯沢までの新幹線指定席往復だけでも定価なら1万円を超えるため、非常にお買い得。
ついでに今回、自身の道具を初めて背負って現地入りした
(しかも無駄にノートPCなども持って行った)のですが、
さすがにスキー道具以外は絞らないときついですね...(^^;)
おまけのおまけとして、現在国内最大の6人乗りチェアリフト。
日本国内ではニセコに2つ(ビレッジとHANAZONO)、
石打丸山と広島芸北国際の4か所にあるようなのですが、
2月に石打丸山とHANAZONOの両方に乗車できたのは妙な偶然でした。
うち、HANAZONOでは同乗された外国の方と即席片言英会話になったのも、
6人乗りのキャパならではでしょうかね(笑)