北朝鮮外務省対外報道室長、戦略的抑止力を強化へ | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎外務省報道局対外報道室長が談話発表

 

 

【平壌8月23日発朝鮮中央通信】朝鮮民主主義人民共和国外務省報道局の対外報道室長が22日に発表した談話「軍事的バランスを確固と維持するのは平和と安定保障のための先決条件である」の全文は、次の通り。
 米韓の大規模合同軍事演習「ウルチ・フリーダム・シールド」が強行されている中、米国務省は韓国に36機のAH64Eアパッチ攻撃用ヘリと部分品の販売を承認した。
 米軍部は、今回の販売で韓国の軍事的能力が向上するとしながらも、地域の根本的な軍事的バランスを変更させないという矛盾した立場を示した。
 メディアと専門家らは、今回の販売が実現すれば、韓国に攻撃用ヘリが新たに配備されるのは言うまでもなく、米国から購入して2017年に作戦配備した「アパッチ」ヘリの性能も改良されるであろうとし、それが朝鮮半島の安保形勢に及ぼす影響に焦点を合わせている。
 われわれは、地域の安保環境に重大な危険を生じさせ、軍事的緊張を高調させる米国とその追随勢力の武力増強策動を強く反対・排撃するとともに、それから招かれる悪結果について厳重に警告する。
 一方を狙った他方の武力増強は、多かれ少なかれ地域における軍事政治情勢に影響を及ぼすことになる。
 まして、米韓の大規模合同軍事演習の開始によって朝鮮半島における政治的・軍事的緊張状態が一層先鋭化している状況で米国が韓国に対する攻撃用兵器販売を公表したのは、地域での安保不安定を故意的に増大させる挑発的妄動だと言わざるを得ない。
 こんにち、日本、韓国をはじめアジア太平洋地域内の同盟国に対する米国の兵器販売策動がより活気を帯びて本格化しているのは、地域において看過できない安保への挑戦となっている。
 昨年も、米国は韓国にF35ステルス戦闘機25機、SM6艦対空迎撃ミサイル36基、AIM9Xサイドワインダー空対空ミサイル42基など天文学的金額の各種の先端殺人装備を納入することを決定したのに続いて、韓国軍部と迅速な軍需物資の供給を目的とした「供給安保協定」なるものまで締結した。
 また、今年6月、6機の最新型海上哨戒機P8Aポセイドンを韓国に提供したのに続いて、来る12月には韓国に引き渡す予定の12機の新型海上作戦ヘリMH60Rのうち、初の納入品を渡そうとしている。
 それだけでなく最近は、英国、オーストラリアと軍事技術・兵器輸出統制措置を大幅に緩和し、日本、台湾をはじめとするアジア太平洋地域内の同盟勢力に対する兵器販売を一層露骨に行っている。
 世界の至る所で生じている安保危機は、米国の殺人兵器の提供が地域での軍事的対決と矛盾を激化させ、軍事的バランスを破壊して新たな衝突の危険を助長、拡大する核心の要因であることをはっきりと実証している。
 現情勢は、米国の兵器販売行為から招かれかねない安保への挑戦と脅威に正比例して防衛力を全面的に強化することで、地域での軍事的バランスを徹底的に保障しなければならない必要性を一層緊迫に提起している。
 米国とその追随勢力によって強要される力のアンバランスを絶対に許さず、強く対処していくのは、国家の主権的利益を守り、地域の平和と安定を保証するための先決条件である。
 米国が地域内の同盟国に対する戦争装備、殺人装備の提供に執着するほど、国家の安全利益と地域の平和を守るためのわれわれの戦略的抑止力は倍に強化されるであろう。
 われわれは、日を追って無分別になる敵対勢力の軍事的しゅん動と殺人装備の納入によって招かれかねない軍事的アンバランスと不安定状況を統制・管理するための必須の自衛的軍事活動を持続的に決行していくであろう。---