海上幕僚長が辞任の意向、「特定秘密」不適切な取り扱いで | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎海自「特定秘密」不適切な取り扱い 海上幕僚長が辞任の意向

 

 

 海上自衛隊の複数の艦艇などで国の安全保障にかかわる「特定秘密」の情報を資格のない隊員に取り扱わせていたことが防衛省関係者への取材でわかりました。防衛省は複数の幹部の処分を検討していて海上自衛隊トップの海上幕僚長が辞任する意向を示しているということです。
 防衛省はことし4月、海上自衛隊の護衛艦の艦長が「特定秘密」に指定された他国の船舶などに関する情報を資格のない隊員に扱わせていたなどとして停職の懲戒処分とし、同様の事例がほかにもないか調査を行っています。
 その結果、ほかの複数の艦艇などでも幹部が「特定秘密」の情報を資格のない隊員に伝えたり扱わせたりするなど、不適切な事例が確認されたことが防衛省関係者への取材でわかりました。
「特定秘密」は、防衛や外交といった分野の情報のうち、国や国民の安全に関わる特に保全が必要な情報について、大臣などが指定します。
 防衛省は複数の幹部の処分を検討していて海上自衛隊トップの酒井良 海上幕僚長が辞任する意向を示しているということです。
 防衛省は今月中にも調査結果と処分内容について公表するものとみられます。

 

◎「特定秘密」不正取り扱い常態化の海上自衛隊、異例の規模で処分へ…海上幕僚長は引責辞任の方向

 

 

 海上自衛隊の護衛艦部隊で、安全保障上の機密情報「特定秘密」が不正に取り扱われるケースが多数確認されたことが、政府関係者への取材でわかった。資格を持たない隊員が「戦闘指揮所」(CIC)で勤務し、特定秘密に触れていたという。不正は常態化していたとみられ、海自は関わった隊員を処分する。海自トップの酒井良・海上幕僚長は引責辞任する方向だ。
酒井良・海上幕僚長
 防衛省は4月、海自と陸上自衛隊で特定秘密の不正な取り扱いがあったことを公表し、全隊員を対象に、情報管理の状況を調べた。
 政府関係者によると、調査の中で、多数の海自艦艇で資格を持たない隊員が当直勤務などの際にCICに立ち入っていたことが判明した。CICでは画面に艦船の航行状況などの特定秘密が表示される。
 このほか、航空自衛隊や陸自でも特定秘密のずさんな取り扱いが判明したという。
 同省は近く調査結果と処分内容を公表する。処分や指導の対象となる隊員数は異例の規模になる。
 特定秘密は2014年施行の特定秘密保護法で定められた。防衛など4分野で特別に秘匿が必要な情報とされ、犯罪歴や経済状況などを審査する「適性評価」を受けて資格を得なければ取り扱うことはできない。情報を漏えいさせた場合には刑事罰が科される。