北朝鮮、汚物風船1か月で7度も散布 | すずくるのお国のまもり

すずくるのお国のまもり

お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎韓国合同参謀本部「北の “汚物風船”、180個中70個はソウルなどに落下」…「急降下に注意」

 

 

 韓国の合同参謀本部は「北朝鮮が26日夜に韓国に向けて飛ばした汚物風船は、180余個のうち70余個がキョンギド(京畿道)北部やソウルなどに落下した」と明らかにした。
 北朝鮮は4日連続で「汚物風船」を飛ばしている。
 27日、合同参謀本部によると、北朝鮮が先月28日から汚物風船を韓国に飛ばし始め、この1か月の間に7度も散布している。
 合同参謀本部は「汚物風船の内容物は紙くずがほとんどで危害物質はなかったが、風船に付いている内容物の重さが10キログラムあるので、急降下すれば危ないおそれがある」として注意を求めた。

 

◎北朝鮮「汚物風船」から寄生虫

 

 

 韓国統一部は24日、北朝鮮がごみなどをぶら下げて韓国側に飛ばした風船約70個について分析した結果、ごみの中身の堆肥などから寄生虫が検出されたと発表した。ごみに含まれた土から回虫などの寄生虫が多数見つかり、土からは人の遺伝子も発見されたことから、人糞から出た寄生虫であるとみられるという。見つかった寄生虫の顕微鏡写真(統一部提供)

 

 

◎北朝鮮の“ごみ風船”、深刻な経済難を反映 故・金正日総書記を偶像化する文書の切れ端も

 

 

 北朝鮮が韓国へ飛ばしたごみをぶら下げた風船をめぐって、調査をしていた韓国政府は、ごみから北朝鮮の深刻な経済難がうかがえるとの分析を公表しました。
 北朝鮮は先月以降、韓国の脱北者団体が金正恩総書記を非難するビラを飛ばしたことへの「対抗措置」として、ごみをぶら下げた風船を韓国へ大量に飛ばしました。
 ごみの中身を調べていた韓国統一省はきょう、ごみには使い古した子ども用の衣類などが含まれ、劣悪な経済状況を示しているという分析を発表しました。
 故・金正日総書記を偶像化する文書の切れ端も見つかったとしていて、北朝鮮でこうした文書毀損は死刑にもなりうる重罪にあたるということです。
 統一省関係者は、「一般の住民も風船の散布に動員され、反感や不満が表れている」との見方を示しています。
 脱北者団体は20日にも北朝鮮にビラを飛ばしていて、金総書記の妹・与正氏は「しなくてもいい仕事が生じるのは当たり前だ」という談話を出し、対抗措置をほのめかしています。