台北近くの河口に中国人が乗った小型船侵入 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎台湾の河口へ不法進入した男、実は元中国海軍少佐…中国は関与否定「純粋に個人の行為」

 

 

 【北京=川瀬大介】台湾北部の河口に小型ボートで不法に進入し、台湾海巡署(海上保安庁)に逮捕された中国籍の男について、中国政府の台湾政策担当部門の報道官は12日の記者会見で「純粋に個人の行為によるものだ」と述べ、中国当局の関与を否定した。「男が中国に戻ったら規定に照らし処罰する」と強調した。
 同署によると、男は元中国海軍少校(少佐)で艇長だった。台湾メディアによると、男は自由を求め、台湾に来たとの趣旨の話をしている。

 

◎台北近くの河口に中国人が乗った小型船侵入 探知遅れで警備に懸念

 

 

 台湾の海巡署(海上保安庁に相当)によると、北部・新北市の淡水河(たんすいが)河口に9日午前、小型ボート1隻が侵入し、同署は運転していた中国人男性を逮捕した。台湾当局は11日、男性は元中国海軍艇長だと明らかにした。淡水河河口は、台北市の総統府まで直線距離で約20キロの距離にある。台北の「のど元」に中国船の侵入を許した形で、警備態勢への懸念が出ている。
 海巡署などによると、9日午前9時45分ごろ、新北市淡水地区から約6カイリ(約11・1キロ)離れた海上で、不審な小型ボート(全長約9メートル)がレーダーに映っているのが確認された。ボートはその後、淡水河に入り、河口から約3キロ上流の地点で川の両岸を結ぶ渡し船と衝突し、ふ頭に停船。その後、海巡署職員らが男性の身柄を確保した。
 台湾メディアによると、男性は当局の調べに対し、台湾の対岸にある中国・福建省から出港したと供述。中国のネット交流サービス(SNS)で反中国的な言論を発表したことで出国が制限されたため、政治的な迫害を逃れようと密航を企てたという。これに対し、海巡署を傘下に持つ海洋委員会の管碧玲・主任委員(閣僚)は、中国が小型船で台湾海峡を渡ることができるか試した可能性もあると発言。侵入の目的や背後関係などを慎重に調べる。
 淡水河は中国軍の台湾侵攻時に総統府を急襲するルートの一つとして想定され、台湾軍が警戒を強めているだけに、接近を許したことに懸念が出ている。管氏はレーダーを監視していた職員が、ボートを港に戻る台湾の漁船だと思い込んだことなど、ミスが重なったと釈明。海巡署の幹部を処分したと明らかにした。同署によると、過去1年余りで中国人が不法上陸容疑で検挙されたのは18件という。

 

◎台湾河口侵入で逮捕の男は元中国海軍大佐、防衛能力偵察も=当局者

 

 

[台北 11日 ロイター] - 台湾当局者は11日、台北市街に通じる淡水河の河口にボートで不法侵入し逮捕された男について、元中国海軍大佐だと明らかにし、台湾の防衛能力を探っていた可能性があると指摘した。
 男は台湾海巡署(海上保安庁に相当)が9日に逮捕した。
 海巡署を運営する海洋委員会の管碧玲主任委員は、過去1年ほどで同様の事案が18件あり、大半は台湾が実効支配する中国沿岸付近の島に関連するものだと説明。
「過去の事案を踏まえると、(台湾がこうした船を発見する能力を)試している可能性を排除できない」と述べた。
 一方、顧立雄国防部長(国防相)は今回の事案について、中国による「グレーゾーン」戦術の一例の可能性があるとし、「常に警戒を維持する必要があり、対抗措置を取る可能性も排除できない」と述べた。

 

◎台湾有事で上陸の可能性、台湾・淡水河口にボートで進入した中国籍の男を逮捕…自由求めて来たと主張

 

 

 【台北=園田将嗣】台湾海巡署(海上保安庁)は10日、台湾北部・淡水の河口に小型ボートで不法に進入したとして、中国籍の男1人を逮捕した。
 発表によると、同署は9日午前9時頃、淡水沖約11キロ・メートルの付近で不審な小型ボートが航行しているのを発見した。ボートはそのまま河口に進入し、別の船と接触する事故を起こした。
 台湾の中央通信などによると、男は60歳前後とみられ、淡水から200キロ・メートル以上離れている中国福建省の漁港から来たという。中国のSNSで反政府的な言論を発信して中国からの出国を制限され、自由を求めて台湾に来たという趣旨の話をしているという。
 淡水周辺の海岸は台湾有事の際、中国軍が上陸する可能性が高いとされる。小型ボートの進入を許した警備の甘さが問題となる可能性もある。