韓国、拡声器による対北宣伝放送「いつでも可能」 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎拡声器による対北宣伝放送「いつでも可能」 韓国当局

 

 

【ソウル聯合ニュース】韓国国防部の関係者は4日、政府が南北軍事合意の効力を全面停止したことで軍事境界線付近での拡声器による北朝鮮への宣伝放送再開が可能になったことについて、「いつでも対北心理戦を実行できる準備ができている」と伝えた。 
 拡声器を使った宣伝放送は北朝鮮軍兵士に与える心理的影響が大きいとされる。拡声器は最前線に固定式が24台設置されていたが、2018年4月の南北首脳による「板門店宣言」を受けて撤去され、現在は倉庫に保管されているという。移動式拡声器16台も近隣の部隊で保管されているという。
 軍の関係者は「固定式も移動式も数時間以内に稼働できる」としながら、指示があれば、すぐに宣伝放送を再開できる態勢が整っていると説明した。
 ただ宣伝放送の再開は北朝鮮の出方を見ながら決めるようだ。準備しておくこと自体に、北朝鮮の挑発に対する抑止効果があると考えているためだ。
 韓国内の脱北者団体が北朝鮮に向けて金正恩(キム・ジョンウン)体制などを批判するビラを飛ばすと予告し、北朝鮮がこれに対抗して再度ごみなどをぶら下げた風船を韓国に飛ばす可能性が高いなか、拡声器による宣伝放送を北朝鮮に対抗するための新たなカードとして考えているようだ。
 拡声器による放送は1963年に始まり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権だった2004年に南北軍事合意により中止された。その後、李明博(イ・ミョンバク)政権や朴槿恵(パク・クネ)政権で北朝鮮の挑発への対応措置として一時再開されたことがある。放送は主に、韓国の政治制度が北朝鮮より優れていることや北朝鮮体制の残酷さを伝えるほか、韓国の歌謡曲などを流すとされる。

 

◎韓国 拡声器による北朝鮮向け放送再開を検討へ=「汚物風船」対応

 

 

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が「汚物風船」など北朝鮮の相次ぐ挑発への対応として、拡声器による対北朝鮮放送の再開を検討しているようだ。
 政府消息筋によると、大統領室は2日午後、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、拡声器による北朝鮮向けの放送再開を協議する。
 北朝鮮は1日午後8時から汚物をぶら下げた風船を飛ばし、2日午前現在、ソウルや近郊の京畿道地域で約600個の風船が見つかった。先月28~29日にも風船約260個を韓国に飛ばしており、合計約900個の風船が発見されている。
 韓国政府は先月31日、北朝鮮の挑発に遺憾を表明し、「(挑発を)止めなければ、耐えられないようなあらゆる措置を取る」と警告している。
 しかし、北朝鮮が韓国の警告をよそに再び汚物風船を飛ばしたため、韓国は最前線の北朝鮮軍兵士に与える心理的影響が大きいとされる拡声器による対北朝鮮放送の再開を検討しているとされる。
 拡声器による放送は1963年に始まり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権だった2004年に南北軍事合意により中止された。その後、李明博(イ・ミョンバク)政権や朴槿恵(パク・クネ)政権で北朝鮮の挑発への対応措置として一時再開されたことがある。
 軍消息筋は「拡声器による放送はいつでも再開できるように準備を整えている」と話した。
 放送は主に、韓国の政治制度が北朝鮮より優れていることや北朝鮮体制の残酷さを伝えるほか、韓国の歌謡曲などを流すとされる。
 北朝鮮は先月27日の軍事偵察衛星打ち上げの失敗後、さまざまな挑発を続けている。
 同29日からは4日連続で韓国側の全地球測位システム(GPS)利用を妨害するための電波を発信している。
 同30日には朝鮮半島東の東海に向け短距離弾道ミサイル(SRBM)18発を発射する武力示威を行った。