◎中国軍艦、カンボジアなど寄港へ 米国は警戒強める可能性

 

 

[北京 9日 ロイター] - 中国国防省は9日、2隻の軍艦を5月前半から6月中旬にかけてカンボジアと東ティモールに派遣すると発表した。カンボジアの主要海軍基地で中国の存在感が増すことに米国が一段と神経をとがらせる可能性がある。
派遣するのは海軍最大の訓練艦「戚継光」と揚陸艦「井岡山」で、相互信頼を高めるために現地の海軍士官候補生と訓練を行うとしている。
 井岡山はヘリコプター、装甲車、ボート、上陸用舟艇のほか約1000人の兵士を輸送できる。戚継光は中国で最も技術的に進んだ訓練艦。
 中国艦艇の寄港はカンボジアのリアム海軍基地を巡る米国の懸念をさらに高める可能性がある。同基地はタイ湾沿岸の主要水路に位置し、かつては米国とカンボジアの海軍合同訓練や演習の場となっていた。しかし2022年6月に中国が資金提供した拡張工事が始まり、米国は南シナ海付近に中国が新たな拠点を確保することを警戒している。