◎米軍、AI自律戦闘機「X-62A」の戦闘テストに成功

 

 

 米国空軍テストパイロットスクールとDARPA(国防高等研究計画局)が、2023年2月に初飛行を実現したAI自律戦闘機「X-62A」の戦闘テストに成功したことを発表した。
 このテストは、DARPA(国防高等研究計画局)のAir Combat Evolution(ACE)プログラムの一環として行われたテストだ。ACEプログラムとは、人間と機械の協調的な空中戦を課題として使用することで、戦闘の自律性に対する信頼を高めることを目指すプログラムだ。
 今回、「X-62A」を使用して人工知能アルゴリズムの画期的な実行をテストした。チームは21回のテスト飛行で合計10万行以上の飛行に不可欠なソフトウェアの変更を行ったのだという。
 AIの空中戦では、「X-62A」と人間が操縦する「F-16」の戦闘機がペアになった。空中戦機は時速1200マイル(約1931.213km)で2000フィート(約609.6メートル)まで接近したとのこと。「X-62A」には、安全のためAIを解除するパイロットが搭乗し飛行したが、パイロットは空中戦のいかなる時点でも必要な機会はなかったとしている。
 同校の主任テストパイロットであるビル・グレイ氏は「空中での自律型人工知能システムのテストを開始するには、空中戦が解決すべき問題でした。私たちが学んでいるすべての教訓は、自律システムに与えることができるすべてのタスクに当てはまります」と述べている。