中国警備艇が比警備艇を妨害 | すずくるのお国のまもり

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◎中国警備艇が比警備艇を妨害 領有権を巡り実力行為に発展

 

 

 マニラ、フィリピン、5月1日 (AP) ― 南シナ海で係争中の岩礁付近で4月30日、中国海警局の警備艇がフィリピン沿岸警備隊の警備艇に放水し、損害を与えたとして、両国間の緊張が高まっている。
 スカボロー礁を巡る両国の領有権争いは、昨年以降再燃している。
 フィリピン沿岸警備隊によれば、同沿岸警備隊の警備艇1隻と民間漁船が問題のスカボロー礁に向かったが、中国海警局の警備艇4隻と"海上民兵"船舶6隻に航路を妨害されたという。
 海警局警備艇1隻がフィリピン漁船に放水。さらに、警備艇2隻がフィリピン沿岸警備艇に対して両側から放水を行い、同警備艇のデッキの手すりと天蓋が損傷した。
 中国艇はフィリピンの沿岸警備艇と漁船にいやがらせを行い、航路を妨害、体当たり攻撃を行ったという。
 この妨害行為で、フィリピン漁船が損害を被り、警備艇の電気系統と航行システム、さらに無線システムなどに損傷を受けた。
 海警局は30日の行動を、「フィリピンが中国の主権を侵害したため、必要な措置だった」とし、「中国海域における自国の権利を守るため、法に基づいた行動を継続し、わが国の海洋権益を断固として守っていく」と述べた。
 中国沿岸警備隊はまた、環礁の入り口に浮体式のバリアを設置した。フィリピン沿岸警備隊は、フィリピン人の漁を許可するため、過去に同様のバリアを撤去した。