米国とサウジ、歴史的な協定へ合意に近づく | すずくるのお国のまもり

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◎米国とサウジ、歴史的な協定へ合意に近づく-中東情勢を一変も

 

 

 米国とサウジアラビアは、サウジに安全保障を提供するとともに、イスラエルとの外交関係の確立に道を開く歴史的な協定で合意に近づいている。内情を知る複数の関係者が明らかにした。
 合意への障害は多いが、今回の取り決めは昨年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃し、パレスチナ自治区ガザで紛争が勃発(ぼっぱつ)したことで、とん挫していた枠組み案の最新版に相当する。情報の部外秘を理由に匿名を条件に語った関係者によると、ここ数週間に交渉が加速しており、当局者の間では、米国とサウジが数週間以内にも合意に達するとの楽観的な見方が出ている。
 合意が実現すれば、中東情勢を一変させ得る。イスラエルとサウジの安全保障を増強するだけでなく、中東における米国の立場を強め、イランや中国の影響力が弱まるかもしれない。
 協定により、サウジはこれまでアクセスできなかった米国の最新兵器の入手も可能になるかもしれない。サウジのムハンマド皇太子は、米国の大規模な投資と引き換えに、最も機密性を要する国内のネットワークから中国の技術を制限することに同意し、民生用核プログラムの構築で米国の支援を得る可能性がある。
 米国とサウジが合意に達すれば、イスラエルのネタニヤフ首相に提案を行う見通しだ。具体的には、サウジと初めて正式な外交関係を樹立し、投資拡大と地域統合を見据えるこの協定に参加するか、取り残されるか、ネタニヤフ氏に選択を迫るとみられている。ネタニヤフ首相にとって重大な条件となるのは、ガザの紛争を終結させ、パレスチナ国家の樹立に向けた道筋に合意することだろう。