韓国とルーマニア、国防協力協定に署名 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎尹大統領「防衛産業・原発で結実を期待」 来韓のルーマニア大統領と会談  

 

 

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は23日、来韓しているルーマニアのヨハニス大統領とソウル・竜山の大統領室で会談した。両首脳は防衛産業や原子力発電などの分野にも拡大する両国の協力関係について話し合った。
 尹大統領は昨年7月にリトアニアで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した際、個別にヨハニス大統領と会談している。同氏の韓国訪問はこれが初めて。
 拡大首脳会談の冒頭、尹大統領は韓国がアジアからは最初にルーマニアと戦略的パートナー関係を結び、協力関係を発展させてきたと評価。また「韓国とルーマニアの戦略的パートナー関係強化に関する共同声明採択を意義深く思い、今年の訪韓を機に進行中の防衛産業、原子力発電関連協議の良い結実を期待する」と強調した。
 ヨハニス大統領は尹大統領の招きに謝意を述べ、「きょうわれわれは戦略的パートナー関係をもう一段階進展させることができるだろう」と応じた。この先数十年間、重要な分野に一緒に取り組むとしながら、国防・防衛産業、原子力、再生可能エネルギー分野の協力に言及し、両国の協力は「実質的、事実的だ」と強調した。
 韓国とルーマニアは会談終了後、両首脳が立ち会う中で国防協力協定に署名した。文化・メディア・青少年・スポーツ協力、原発協力、災害安全管理協力に関する各MOU(了解覚書)も締結した。

 

◎“第2のポーランド”ルーマニアが大規模な兵器導入…韓国からの購入検討か

 

 

【04月16日 KOREA WAVE】東欧のルーマニアが、最終契約を残しているK9自走砲に加え、K2戦車とレッドバック装甲車の購入も検討しており、第2のポーランドになる可能性が予想される。ポーランドのように、ロシアのウクライナ侵攻による危機感が、大規模な兵器購入事業につながっている。
 ルーマニアは新型戦車導入事業を控え、来月、現代(ヒョンデ)ロテムが生産するK2戦車に対して実射撃試験を実施する。今回の試験はK2戦車の性能を確認する最終段階で、試験が終わった後、導入台数と時期などを具体化した後、入札が公告される見通しだ。
 ルーマニアの戦車購入台数は約300台規模と推定される。「ディフェンスルーマニア」によると、ルーマニア陸軍調達担当官テオドール・インシカシュ少将は昨年7月、韓国で開かれた「2023韓・ルーマニア防衛産業協力コンファレンス」で「私たちは新たに戦車を約300台購入したいが、購入時点は陸軍が決めるだろう」と話した。
 ルーマニアは昨年11月、米国とM1A2エイブラムス戦車54台と16台の救難戦車(ARV)を購入する25億3000万ドル規模の契約を締結した。ルーマニア軍は現在運用中の老朽戦車TR-85M1400台余りを交替させることを目標にしている。老朽化した戦車をすべてエイブラムス戦車に代替する場合、莫大な予算がかかるため、優れた性能と価格競争力、早い納期などのメリットを備えたK2戦車を検討しているとみられる。
 これはポーランドが2022年にK2戦車をはじめとするK9自走砲、FA-50戦闘機など韓国産武器を大量購入する基本契約を締結したのと同じ脈絡だ。東の国境をウクライナと接しているポーランドは、ロシアのウクライナ侵攻後、安全保障への不安からウクライナを軍事的に支援し、それによる戦力空白の解消と防衛力向上という緊急な需要があった。
 やはり北にウクライナと国境を接しているルーマニアは、大々的な戦力増強を推進している。ルーマニア政府は、今年の国防予算を昨年より45%増額した208億ドル規模に編成した。国防予算の相当部分は歩兵戦闘装甲車(IFV)と自走砲の購入にあてられる。
 自走砲導入事業の場合、ハンファ・エアロスペースのK9自走砲が最終候補機種に選定され、契約が最終段階だ。導入数は54門、約1兆ウォン程度と推定される。IFV導入事業はまだ入札が公告されていないが、ハンファ・エアロスペースのレッドバックがドイツのリンクス、スウェーデンのCV90などとともに取り上げられている。
 ルーマニアが昨年3月、ポーランドと防衛産業分野共同技術委員会を設立し、共同軍事訓練を実施するなど協力を強化する点も国内企業にとってプラスになっている。ポーランド軍がすでに相当な韓国兵器を運用しており、ルーマニアがポーランドと協力する過程で韓国産兵器に対する関心が高まる可能性があるからだ。
 国内防衛産業企業がポーランドに続きルーマニアに大規模武器を輸出することになれば北大西洋条約機構(NATO)加盟国を対象にした「NATOベルト」を構築、追加の輸出まで視野に入れることができるものと見られる。

 

◎韓国・ルーマニア首脳「防衛産業・原発中心の戦略的パートナー関係強化」

 

 

 韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が23日、ルーマニアのヨハニス大統領と首脳会談を行い、国防と防衛産業、原子力発電など戦略分野の協力を大幅に強化することで合意した。尹大統領はこの日、竜山(ヨンサン)庁舎で首脳会談を開き、こうした内容の「大韓民国とルーマニアの戦略的パートナー関係強化に関する共同声明」を採択した。
 尹大統領は「韓国とルーマニアの戦略的パートナー関係強化に関する共同声明採択を意味深いものと考える」とし「今年の訪韓をきっかけに現在進行中の防衛産業、原発関連の協議が良い結果につながることを期待する」と述べた。ヨハニス大統領は尹大統領の招請に謝意を表し、「今日から我々は戦略的パートナー関係を一段階さらに進展させていくことができるだろう」とし「これは我々の協力がただ言葉だけでなく実質的な協力という点を示唆する」と述べた。
 続いて両国は協定および了解覚書(MOU)署名式を行った。まず両首脳は2国間国防協力協定締結を通じて軍事教育、訓練交流、技術協力などで協力パートナーシップを構築することにした。これを受け、国防・防衛産業懸案を議論する両国防局長級実務協議体の開設を推進する。大統領室の関係者は「韓国は昨年11月、ルーマニアから携帯用地対空ミサイル『神弓』事業を受注したのに続いて、多様な武器体系輸出協議を進めている」と話した。韓国がルーマニアに8億5000万ユーロ(約1410億円)規模のK9サンダー自走砲を輸出する交渉も最終段階にある。
 また両国は原発協力MOU締結を通じて原発分野の協力を加速させる基盤を用意した。韓国は昨年6月、ルーマニアのトリチウム除去設備(TRF)建設事業を受注し、原発設備改善、小型モジュール原子炉(SMR)建設などへの韓国企業の参加拡大を推進している。原発協力に関連し、ヨハニス大統領は今回の訪韓中に斗山エナビリティ昌原(チャンウォン)工場などを視察する。
 これを受け、両国は貿易投資、科学技術・環境、港湾インフラ、災難安全管理、文化など他の分野にも協力の外縁を拡大し、交流の増進に注力することにした。また両国は北朝鮮の核・ミサイル開発と挑発、北朝鮮とロシアの軍事協力を強く非難し、北朝鮮非核化と人権増進のために協力することで合意した。
 この日の公式歓迎式には両国大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏とカルメン・ヨハニス氏は出席しなかった。大統領室の関係者は「両国の合意に基づいて金氏は大統領室外部で開かれた配偶者間の交流日程に限り非公開で出席した」と伝えた。金氏は昨年12月の尹大統領のオランダ訪問に同行して帰国して以降4カ月以上にわたり公開的な場に姿を見せていない。