◎イランの支援受けるヒズボラ、レバノン領内からイスラエル攻撃…ロケット弾一度に40発も

 

 

 【エルサレム=水野哲也】イスラエル軍は12日、レバノン領内から相次いで越境攻撃があったと明らかにした。ロケット弾などを使った攻撃とみられる。一度に40発の攻撃もあったとしている。AFP通信によると、レバノン南部に拠点を置き、イランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラが攻撃を認めた。
 イランは在シリアのイラン大使館領事部ビルが1日に空爆されたことを受け、イスラエルへの報復を宣言している。ただ、ヒズボラはレバノン南部を攻撃するイスラエルへの「反撃だ」として、イランによる報復攻撃との見方を否定した。
 イスラエル軍は、無人機2機を撃墜するなど攻撃の一部は迎撃した。けが人などはいないという。イスラエル軍はヒズボラの拠点を空爆したことも明らかにした。
 フランスやインドなどは自国民に対し、イスラエルやイランへの渡航を見合わせるよう呼びかけている。
 一方、イスラエル軍は12日、パレスチナ自治区ガザ北部に新たに設置した検問所から、食料などの人道支援物資を積んだトラックが11日、ガザに入ったと発表した。イスラエルが5日、ガザ北部からの物資搬入を認める方針を表明しており、物資搬入は初めてという。
 搬入した物資の量は明らかにしていない。イスラエル軍の侵攻長期化により、ガザ北部では飢餓状態が発生しているとの指摘もあり、人道物資の搬入を増やすよう求める声が高まっている。