◎在日米軍司令官の格上げ検討 長官、自衛隊と連携強化
【ワシントン共同】オースティン米国防長官は在日米軍司令部(東京・横田基地)の司令官の階級を中将から大将に格上げする案を「詳細に検討している」と述べた。訪問先のシンガポールで現地時間3日、記者団に語った。日本が陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」を発足させるのに伴い、トップの階級を同等にして連携を強める狙い。
日米の指揮・統制枠組み見直しは、4月の日米首脳会談で合意した。中国や北朝鮮への抑止力向上を図るためだが、日本の憲法が禁じる他国軍の武力行使との一体化につながるとの懸念が広がりそうだ。
オースティン氏は在日米軍司令官の階級の格上げ案について、現時点で発表することはないとしながらも「評価を進めている」と述べた。
中距離ミサイルを日本に配備する可能性については「さまざまな装備を訓練の一環として定期的に配備している。訓練を強化するため日本と協力する」と語り、含みを残した。
現在の在日米軍司令官はラップ空軍中将。後任にジョスト空軍少将が指名されており、就任すれば中将に昇格する。
◎在日米軍の司令部体制変革へ、中国の「威圧」に対抗=駐日米大使
[ワシントン 9日 ロイター] - 米国のエマニュエル駐日大使は9日、中国の圧力に直面する中、米国は連携および抑止力の強化に向け、在日米軍の司令部体制を根本的に変革するという認識を示した。
10日に日米首脳会談を控える中、エマニュエル大使はCNBCとのインタビューで、中国の「威圧」に直面する中、インド太平洋地域の米国の同盟国は結束し、中国は孤立するだろうと語った。11日には日米フィリピン首脳会談も予定される。
日本が設置を目指す統合作戦司令部とその連携については、「われわれは日本との連携を強化し、同地域に抑止力をもたらす努力を最大限に行えるよう、同地域における態勢を根本的に変革する」とした。
さらに、日米防衛装備品の共同開発も重要な論点になるという考えを示した。