◎ハマスがガザ停戦交渉へ「代表団を派遣」と表明 米CIA長官も参加

 

 

【テルアビブ=佐藤貴生】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは6日、カタールなどが行うイスラエルとの停戦交渉に向けて、幹部を含む代表団を7日にエジプト・カイロに派遣するとの声明を出した。ロイター通信が伝えた。
 ハマスとイスラエルの戦闘は7日で開戦から半年となった。停戦交渉は難航しており、成否は見通せない。
 戦闘再開を視野に停戦を短期間にとどめたいイスラエルに対し、ハマスは恒久的な停戦を要求している。ハマスはさらにイスラエル軍のガザ撤退や避難しているガザ住民の帰宅などを求めている。協議には米中央情報局(CIA)のバーンズ長官も加わる見通し。イスラエルは代表団派遣の可否を検討している。
 ガザ保健当局は6日、イスラエル軍の攻撃で過去24時間に46人が死亡したと発表した。1日の犠牲者としてはこの半年間で最も少ない部類に入るという。
 バイデン米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相との電話会談で、ガザの民間人や支援団体関係者らの保護に取り組むよう強く求めた。
 イスラエルはこれを受け、ガザ北部との間にあるエレズ検問所を一時開放すると表明した。ガザではイスラエルが支援物資の搬入を厳しく制限したことで食料危機が深刻化した経緯がある。
 イスラエルでは6日、西部テルアビブなどで反政府デモが行われ、参加者はハマスとの停戦交渉の妥結をネタニヤフ政権に要求した。早期に国会選挙を行うよう求める声も上がった。