◎ウクライナ紛争、欧州の全面戦争に発展も=ロシア軍幹部

 

 

[モスクワ 7日 ロイター] - ロシア軍参謀本部軍事アカデミーのウラジミール・ザルドニツキー学長は、ウクライナ戦争が欧州の全面戦争にエスカレートする可能性があると警告、ロシア軍が新たな紛争に巻き込まれる可能性が「著しく高まっている」との認識を示した。
 国防省の発行物「軍事思想」で見解を示した。ロシア通信(RIA)が7日、報じた。
ザルドニツキー氏は「ロシアとの軍事衝突に利用される『代理勢力』の参加者拡大により、ウクライナ紛争が大規模な欧州戦争にエスカレートする可能性を否定できない」と指摘。
「わが国に対する軍事的脅威の主因は、米国とその同盟国の反ロシア政策だ。彼らは可能な限りの方法でロシアを弱体化させ、主権を制限し、領土の一体性を破壊するため、新しいタイプのハイブリッド戦争を行っている」と述べた。
 その上で「わが国が新たな軍事衝突に意図的に巻き込まれる可能性が著しく高まっている」とした。
 RIAによると、同氏は軍と安全保障の組織方法について多くの変更を提案。ロシアの安全保障を守るため、友好国との協力を一段と重視し、防衛の必要性を中心に据えてロシア社会全体を統合する必要があるとの見解を示した。