◎中国国防相「中露で実務協力拡大すべきだ」 露国防相と就任後初の会談

 

 

【北京=三塚聖平】中国の董軍(とう・ぐん)国防相は31日、ロシアのショイグ国防相とテレビ電話で会談した。中国国防省によると、董氏は「戦略的な相互信頼を絶えず引き上げ、実務協力を引き続き広げるべきだ」と表明した。董氏は昨年12月に国防相に就任しており、ショイグ氏との会談は就任後初めてとみられる。
 董氏は、中露両軍が「グローバルな課題に揺るぎなく対処しなければならない」と述べるとともに「全世界の安全と安定を守るために、より大きな役割を発揮する必要がある」と呼び掛けた。中露両軍間の協力強化を確認した形だ。
 中国側の発表によると、ショイグ氏は「ロシアと中国の関係は歴史上、最高水準にある」と強調した。
 会談では、両国が関心を持つ国際問題などについて意見交換を行った。ロシアによるウクライナ侵略などが話題に上ったとみられる。
 董氏は、海軍司令官などを経て昨年12月に国防相に就任した。前任の李尚福氏は昨年10月に解任された。中国人民解放軍の装備品の調達などを巡る汚職疑惑が取り沙汰されている。