露の北朝鮮との取引を衛星画像で確認 | すずくるのお国のまもり

すずくるのお国のまもり

お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎英、露の北朝鮮との取引を衛星画像で確認 武器取引とみて安保理に報告

 

 

【ロンドン=黒瀬悦成】英政府は、北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁決議に違反してロシアに兵器を海上輸送したとみられる動きが衛星画像で確認されたとし、安保理の北朝鮮制裁委員会専門家パネルに報告した。英紙ガーディアン(電子版)が22日報じた。
 問題の衛星画像は、昨年9~12月にロシアの貨物船3隻が北朝鮮北東部の羅津(ラジン)港でコンテナを積み込み、ロシアの港に向かった様子が撮影されていた。
 コンテナの中身は特定されていないが、英情報当局は、米国が今月発表した北朝鮮からロシアに渡ったミサイルがウクライナで使われたとする情報との関連に注目しているという。
 ウクライナは、露軍が今月2日にウクライナ東部ハリコフで使用したミサイルの残骸を分析したところ、北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」と確認されたとしている。
 露朝は、プーチン露大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が昨年9月に露極東で会談して以降、軍事協力を強化し、北朝鮮から大量の兵器や弾薬をロシアに輸出しているとみられている。
 国連外交官は同紙に、ロシアがウクライナで北朝鮮の兵器を使うことは「複数の安保理決議に違反する」として、徹底的な調査が必要との認識を示した上で、北朝鮮への接近は「ウクライナ侵略に失敗したロシアが死に物狂いになっている証左だ」と指摘した。
 一方、ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は21日に公表された英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)との会見で、北朝鮮がロシアへの最大の武器供与国になっているとの見方を明らかにした。
 ブダノフ氏は「北朝鮮は大量の野砲の砲弾をロシアに供与し、これによりロシアは少し息を吹き返した」と述べ、北朝鮮の支援がなければロシアは壊滅的な打撃を受けていたはずだと分析した。