◎フィリピンがカナダと防衛協力の覚書を締結 対中国で各国と連携強化 合同軍事演習に向けた協定にも前向き
【バンコク=藤川大樹】フィリピンのテオドロ国防相は19日、カナダとの間で防衛協力に関する覚書を交わしたと明らかにした。両国は、合同軍事演習などを可能とする「訪問軍地位協定(VFA)」の締結を視野に入れているという。
フィリピンは南シナ海で軍事行動を活発化させる中国に対抗するため、日本を含む同志国との連携強化を進めている。
現地からの情報によると、テオドロ氏とカナダのデビット・ハートマン駐フィリピン大使がマニラで覚書に署名した。今後、軍事教育や訓練交流、情報共有、平和維持活動、災害対応などの分野で協力関係を深めていくという。
テオドロ氏は声明で「フィリピンとカナダが防衛関係を深め、強化するために示した強固なコミットメントに満足している」と強調。将来的にVFAを締結する可能性にも言及した。
フィリピンは米国、オーストラリアとの間でVFAを締結。日本との間でも、自衛隊とフィリピン軍部隊の相互往来をスムーズにする「円滑化協定(RAA)」の交渉に入っている。