韓国国防相「北朝鮮がロシアに“戦術誘導弾”輸出の可能性」 | すずくるのお国のまもり

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◎韓国国防相「北朝鮮がロシアに“戦術誘導弾”輸出の可能性」

 

 

 韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防相は10日、聯合ニュースのインタビューに応じ、北朝鮮が「戦術誘導弾」と主張する短距離弾道ミサイルをウクライナ侵攻を続けるロシアに輸出する可能性があると明らかにした。また、北朝鮮が昨年11月に開発したと発表した新型中距離弾道ミサイル用の固体燃料エンジンについて「早ければ1月中に発射する可能性も排除できない」と述べた。
 申氏は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が8~9日に「重要軍需工場」を現地指導したことに言及。その際の北朝鮮メディアの報道写真に写っている移動式発射台が、近距離型戦術誘導弾を搭載するものだったと判断した。
 申氏は「資金が必要な北朝鮮がロシアが望む新型兵器を積極的に売っている」と述べ、北朝鮮が既にロシアに短距離弾道ミサイル「KN23」を提供していることから、戦術誘導弾についても例外ではないと分析している。
 また、昨年末時点で北朝鮮がロシアに提供した軍需品はコンテナ約5000個分に上るとみており、ロシアが見返りとして北朝鮮に技術支援を続ければ、軍事偵察衛星の性能が向上する可能性もあるという。
 大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発については、これまで通常より角度をつけて高高度に打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射していることから「大気圏再突入技術などに対する信頼性が検証されていない」と指摘。「今年は実際の射程距離、正常角度で発射する可能性がある」と推測した。
 7回目の核実験については「予断するのは難しい」」と前置きした上で、今年の米大統領選挙などを念頭に「韓米の政治日程を考慮し、影響力行使に向けた最適な時期を考えているだろう」と述べた。【ソウル日下部元美】