ロシアへの「輸出統制」半導体装備の不法輸出が明るみに | すずくるのお国のまもり

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◎ロシアへの「輸出統制」半導体装備の不法輸出が明るみに=韓国

 

 

 ロシア軍需関連会社に「輸出統制」の対象である半導体装備を不法輸出した貿易会社者が関税当局に捕まった。ペーパーカンパニーを作って中国に迂回して取り引きする方式でロシアへの制裁を破ったことが分かった。23日、韓国政府によると、ソウル税関は状況許可対象の半導体装備・部品61件を許可なくロシアに輸出した会社A・B社と該当会社代表のC氏(60代)・D氏(30代)を関税法および対外貿易法違反の疑いで立件し、最近検察に送致した。不法輸出した品目の取り引き額は約17億ウォン規模だ。
 4月末、産業通商資源部はロシア・ベラルーシを狙って戦略物資輸出入告示を改正した。武器として使われる可能性が大きい先端産業物品など状況許可対象品目798個を指定したのが核心だ。該当品目は原則的に韓国から両国への輸出が禁止されたものだ。国際社会からロシア・ベラルーシへの経済制裁に協力する意味だ。しかし、2018年からロシアと取り引きしてきた貿易会社C氏はこのような事実を知り、不法輸出を体系的に準備した。まずロシア会社と公募して中国ルートを活用することにした後、自身が代表を務めるA社と別途に「ペーパーカンパニー」のB社を韓国国内に作った。ここには、自分と親戚関係にあるD氏を代表に座らせた。
 5~9月、C氏は税関の監視を避けてB社が輸出するように貿易書類を作り、中国に半導体装備・部品を送った。その後、この製品は中国から再び輸出され、A社側と契約を結んだロシア企業に流れ込んだ。特に、C氏が半導体装備などを送ったロシア会社は米国政府の「懸念顧客者」(List of Parties of Concern)に登録された会社であることが分かった。ロシア軍需会社とも取り引きしており、外交的問題につながり得る高危険企業だ。
 今回のように国内でロシアへの制裁を破って不法輸出するケースは非常に珍しい。ただ、摘発された品目が国家の安全保障に非常に敏感な最先端製品ではないという。