令和5年度自衛隊統合演習 | すずくるのお国のまもり

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◎自衛隊統合演習きょうから開始 民間空港・港湾や公道も使って訓練

 

 

 自衛隊は10日から、今年度の自衛隊統合演習(実動演習)を全国で行う。陸上・海上・航空の各自衛隊が参加し、県内では、空自の戦闘機が大分空港を初めて演習に使用するほか、日出生台演習場には地対艦ミサイル部隊が展開する。大分港や県内の公道を使った陸自の戦闘車両輸送訓練もすでに行われた。
 全国での演習は20日までの予定。「統合運用能力の維持・向上を図る」のが目的といい、自衛隊員3万800人、車両3500両、艦艇20隻、航空機210機のほか、米軍1万200人も参加する。
 大分空港では13、15~17日の4日間、航空自衛隊築城基地(福岡県築上町)が攻撃を受けて使用できなくなったことを想定し、同基地所属のF2戦闘機(最大4機)が着陸して燃料補給などを行い、築城基地に帰る。大分空港には必要な資器材や車両が配置される。同様の演習は岡山空港(岡山市北区)でも行われる。
 さらに陸自西部方面隊(熊本市)の地対艦ミサイル部隊が四国沖で実施される統合対艦攻撃訓練に参加し、日出生台演習場に部隊を展開するという。
 全体の訓練開始に先立ち、大分港では7日、釧路港(北海道釧路市)から陸自の16式機動戦闘車1両をのせた民間船舶が到着。陸揚げ後、公道を築城基地まで自走した。統合幕僚監部(統幕)は走行ルートを「公表できない」としている。
 昨年改定された安全保障関連3文書では、自衛隊が民間の空港や港湾を活用する方針が盛りこまれており、統幕によると大分空港や大分港などを使用する訓練はこの方針に基づくものという。
 このほか、鹿児島県の奄美空港や徳之島空港でも、那覇空港が使用できない事態を想定し、空自の戦闘機よる連続離着陸(タッチ・アンド・ゴー)訓練が計画されている。
 県労連や共産党県委員会などでつくる「日出生台での米軍演習に反対する大分県各界連絡会」は6日、防衛省に大分空港と大分港を演習場所として使用することを反対するよう求める、佐藤樹一郎知事宛ての要請書を出した。(高嶋健)