◎日米韓が合同空中訓練を初めて実施 米B52も参加 北朝鮮は反発

 

 

 韓国空軍は22日、米韓両空軍と日本の航空自衛隊が、朝鮮半島南側に位置する日韓の防空識別圏が重なり合う区域で合同訓練を実施したと発表した。日米韓3カ国による空中訓練は今回が初めて。韓国空軍は「北朝鮮の高度化する核・ミサイル脅威に対する3カ国の対応能力を拡大するために計画された。今後も強固な韓米同盟を基盤にして、3カ国の協力も持続的に強めていく」と述べた。
 韓国空軍によると、核兵器が搭載可能な米空軍の戦略爆撃機B52のほか、韓国空軍のF15戦闘機、米空軍のF16戦闘機、航空自衛隊のF2戦闘機などが参加した。B52は17日に韓国の基地に初めて着陸していた。
 北朝鮮は、今回の訓練に対し「朝鮮半島は法律的には戦争状態にあり、敵側地域に入った戦略資産は当然、第一の掃滅対象になる」と警告してきた。さらなる反発は必至だとみられる。【ソウル坂口裕彦】

 

 

◎日米韓の航空戦力が初訓練 北朝鮮対応で安全保障協力を強化

 

 

 韓国軍は、日米韓3か国の航空戦力による初めての訓練を実施したと発表し、北朝鮮への対応で3か国の安全保障協力を強化していくとしています。
 韓国空軍の発表によりますと、核兵器を搭載可能なアメリカ軍のB52戦略爆撃機が22日、日米韓3か国の戦闘機とともに訓練を実施したということです。
 訓練が行われたのは、朝鮮半島南側の日韓両国の防空識別圏が重なる空域で、公開された画像には、アメリカ軍の戦略爆撃機と3か国の戦闘機が編隊を組んで飛行している様子が写されています。
 航空自衛隊とアメリカ軍、それに韓国空軍はこれまで、日米・米韓のそれぞれで訓練を行ってきましたが、韓国空軍は「3か国の航空戦力による空中訓練は初めてだ」としています。そのうえで「訓練は北の高度化する核・ミサイルの脅威への3か国の対応能力を強化するために計画された。韓米日の協力を引き続き強化していく」と強調しました。
 一方で北朝鮮は、アメリカ軍のB52戦略爆撃機が今月17日に韓国に着陸したことについて「核戦争の挑発行為だ」と非難していて、抑止力の強化を図る日米韓3か国の動きに反発を強めています。
 航空自衛隊「3か国の安全保障協力の推進のために実施」
 共同訓練について、航空自衛隊は「3か国の安全保障協力の推進のために実施した」などとしていて、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮などを念頭に日米韓の連携を示すねらいがあるとみられます。