◎中国機がカナダ軍機の進行妨害と報道、加国防相「容認できず」
[オタワ 16日 ロイター] - カナダのブレア国防相は、16日に国際水域上空で中国軍戦闘機がカナダ軍機の進行を妨害したのは容認できず、危険で無謀だと述べた。
カナダのテレビ局グローバルニュースは先に、国連の対北朝鮮制裁執行活動に参加していたカナダ偵察機の5メートル以内に中国機が接近したと報道。中国沿岸沖の国際水域上空で起きたとしていた。カナダ機には同局の取材班が乗っていた。
ブレア氏は「率直に言って危険で無謀だ」とし、このような行動が決して容認されないことを中国側に適切な方法で表明すると述べた。
グローバルニュースの報道について在オタワの中国大使館にコメントを求めたが、回答を得られていない。
#Chinese military jet intercepts #Canadian plane in ‘aggressive manner’ on Monday in international airspace off the coast of #China
— Indo-Pacific News - Geo-Politics & Defense News (@IndoPac_Info) October 17, 2023
The Chinese jets came within 5 metes of the Canadian plane, flares were also launched on 8 hours long intercept.pic.twitter.com/LfRPT56lHE
◎中国軍機、対北制裁違反を監視中のカナダ軍偵察機に照明弾を発射
【NEWSIS】東シナ海の国際空域で国連の対北朝鮮制裁執行活動に参加していたカナダ空軍機に中国軍戦闘機が5メートル以内にまで接近し、照明弾を発射するなど脅迫行為を続けていたことが分かった。
カナダ・メディアのグローバルニュースや米CBSテレビなどは16日(現地時間)、「カナダ(空軍)の哨戒機CP140オーロラが同日東シナ海上空で国連の対北朝鮮制裁違反を監視する任務の遂行中、空対空ミサイルで武装した少なくとも2機の中国軍戦闘機が妨害作戦を仕掛けてきた」と報じた。
カナダ・メディアによると、中国軍戦闘機はカナダ軍哨戒機から5メートル以内に接近し、死角に移動したり哨戒機周辺から複数の照明弾を発射したりしたという。
哨戒機にはカナダ空軍のイアン・ハドルストン(Iain Huddleston)少将と取材目的でグローバルニュースやカナダ・ラジオ放送の記者らが搭乗していた。
ハドルストン少将は「中国軍戦闘機は危険かつ非専門的なやり方でカナダ軍用機の飛行を妨害した」「中国側の行動は非常に攻撃的だった」と指摘した。
カナダのブレア国防相は「中国の行動は危険で無謀だ」と非難した。
ブレア国防相は「このような行動は絶対に容認できない。カナダは中国側に最も適切な方法でこれ(懸念)を伝える」とも述べた。
中国は2018年以降、対北朝鮮制裁を監視する西側偵察機の作戦を妨害してきた。
昨年6月にも中国軍戦闘機が対北朝鮮制裁違反を監視していたカナダ軍哨戒機に接近し、圧力を加え進路を妨害したことがある。
中国政府による公式のコメントは現時点で発表されていないが、「観察者網」など中国メディアはカナダに対し「世論戦を仕掛けてきた」と批判している。