フランス軍の「瀬取り」警戒監視活動に北朝鮮が反発 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎「瀬取り」に対する関係国による警戒監視活動(令和5年10月2日更新)
 北朝鮮籍船舶の「瀬取り」を含む違法な海上活動に対するフランスによる警戒監視活動について
 国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の「瀬取り」を含む違法な海上活動に対して、フランスが、10月上旬から下旬までの間、国連軍地位協定に基づき、在日米軍普天間飛行場を使用して、2019年以降4度目となる航空機による警戒監視活動を行う予定です。
 我が国としては、北朝鮮による完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの廃棄の実現に向け、国際社会が一致団結して、国連安保理決議の実効性確保に取り組んでいく観点から、こうした取組を歓迎します。
 防衛省・自衛隊としても、海上自衛隊が国連安保理決議違反が疑われる船舶の情報収集をしており、関係国と緊密に協力を行ってまいります。

防衛省・自衛隊:わが国における国連安保理決議の実効性の確保のための取組 (mod.go.jp)

 

 

◎フランスは北東アジア地域の平和と安全を脅かす行動をやめるべきだ

 

 

【平壌10月6日発朝鮮中央通信】朝鮮―欧州協会研究者のリュ・ギョンチョル氏が6日に発表した文「フランスは北東アジア地域の平和と安全を脅かす行動をやめるべきだ」の全文は、次の通り。
 フランスが10月期間、いわゆる「不法海上活動」を監視するという美名の下、朝鮮半島周辺水域に哨戒機「ファルコン200」を派遣する計画だという。
 これまで、朝鮮半島周辺水域に軍艦と哨戒機を送り込んで奔走したフランスの行跡を見れば、彼らの今回の決定がそれほど驚くべきことではないが、毎年出席して米国の対朝鮮圧迫騒動に漏れなく加担することで自国の地位を高めてみようとする彼らの哀れな境遇が浅薄に思われるだけである。
 国連安保理の対朝鮮「制裁決議」履行という美名の下、2019年から毎年、朝鮮半島周辺水域に軍事力を送り込んでいるフランスの緊張激化企図は、大きな危険性を内包している。
 2021年10月、日本の沖縄普天間米空軍基地から発進したフランス哨戒機「ファルコン200」が、「不法海上活動の監視」のために初めて中国東海に飛来した時を振り返ってみよう。
 当時、この海域を巡察していた中国海軍のフリゲート艦がフランス哨戒機に識別呼び出し信号を送り、続けて中国戦闘機が25分間も牽制飛行する緊張した状況が発生したし、これについて安保問題専門家たちはフランスが「インド太平洋戦略」を発表した後、この地域で軍事的緊張が一層激化していると懸念の声を高めた。
 看過できないのは、国連安保理常任理事国として世界の平和と安全に対して誰よりもよく唱えているフランスが、ほかならぬ軍国主義野望を抱いている日本を自己の戦略実現の橋頭堡にしていることである。
 フランスが戦犯国である日本との軍事協力に執着してまでアジア太平洋地域で自国の存在感を浮き彫りにしてみようとするなら、それは非常に危険極まりない選択だと言わざるを得ない。
 米国とその追随勢力の軍事的敵対行為によって、朝鮮半島の軍事・政治状況が一触即発の熱核戦争勃発(ぼっぱつ)状況に一寸一寸近寄っている時に、フランスまでここに顔を出しているのは、事態の複雑さと危険性を増している。
 周辺の諸大国の利害関係が千重万重絡んでいる朝鮮半島と北東アジア地域の情勢に介入しようとするフランスの無責任な行為は、自国を抜き差しならぬ窮地に追い込むごく愚かな行為のほか、それ以上でも、それ以下でもない。
 アフリカ地域でさえおろおろしているフランスが、ホットスポットと化しているアジア太平洋地域を差し出がましく奔走していれば、自分らも願わない予想を絶する挑戦に直面しかねないということをあらかじめ刻み付けておく方がよかろう。
 フランスは、冷戦熱で熱した頭を冷やして大勢を直視しなければならない。
 今、この惑星の所々では以前の宗主国であるフランスの過度の内政干渉に反対する正義の声が日を追って高まっており、フランスの時代錯誤の対外政策に反旗を翻す国と勢力は引き続き増えている。
 フランスは、誰かの真似をして旧時代的な「砲艦外交」に魅力を感じるのではなく、もっと遅くなる前に朝鮮半島と北東アジア地域の平和と安全を破壊する危険極まりない行動を直ちにやめるべきである。
 それが、自国のためにも有益なことになるであろう。---