NPT立て直し議論―準備委開幕 | すずくるのお国のまもり

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◎「冷戦以来の核リスク」 NPT立て直し議論―準備委開幕、ロシア・北朝鮮に批判

 

 

 【ウィーン時事】2026年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた準備委員会が、ウィーンで31日午前(日本時間同日午後)開幕した。ウクライナに侵攻したロシアが核の脅しを繰り返す中、国連の中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)は冒頭、「冷戦以来、これほど核兵器使用のリスクが高い時期はない」と指摘。ビーナネン議長は「NPTを強化するために、粘り強く取り組まなければならない」と呼び掛けた。
 日本からは武井俊輔外務副大臣が、「ロシアによる核の威嚇」に対する危機感を表明。東京電力福島第1原発から生じる処理水の放出については「安全性確保に万全を期し、人々の健康や環境に悪影響を及ぼすいかなる放出もしない」と理解を求めた。
 欧州連合(EU)は「ウクライナに対するロシアの侵略戦争を断固として批判する」と強調し、ロシア軍によるウクライナ南部ザポロジエ原発占拠は核の安全を損なうと警告した。北朝鮮に対しては核計画放棄を要請した。
 ロシアによる戦術核兵器配備が進むベラルーシは両国を代表した演説で核配備には触れず、「政治的な目的でNPTを利用することは受け入れられない」と西側諸国をけん制した。
 準備委では「核兵器のない世界」実現へ有識者らが議論する国際賢人会議(座長=白石隆・熊本県立大理事長)が4月に取りまとめたNPT体制強化を求める提言が、ビーナネン議長に手渡された。
 8月2日には広島、長崎両市長や被爆者団体の代表が登壇し、核廃絶を訴える。会期は同11日まで。