海上自衛隊大湊地方隊が横須賀地方隊と2024年度末までに統合へ | すずくるのお国のまもり

すずくるのお国のまもり

お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎海上自衛隊大湊地方隊が横須賀地方隊と2024年度末までに統合へ

 

 

 青森県むつ市の海上自衛隊大湊地方隊について防衛省は2024年度末までの横須賀地方隊との統合を発表しました。
 大湊地方隊と神奈川県にある横須賀地方隊の統合は防衛や災害対応などで、部隊をより柔軟に運用することが目的で防衛省が8月31日の来年度予算の概算要求で発表しました。
 大湊地方隊が規模を維持した上で「大湊地区隊」と名称が変更されることなどについてむつ市の山本知也市長が次のように述べました。
〇むつ市・山本知也市長
「これからも自衛隊の皆様とともに街を作っていく覚悟を防衛省に伝えてしっかりとこれが実現するよう声を届けていきたい」
大湊地方隊を巡っては山本市長が8月18日にこれまでの体制の維持について浜田防衛大臣に要望していました。
 

◎<独自>海自の地方総監再編 大湊、舞鶴の廃止検討

 

 

 海上自衛隊が大湊(青森)、舞鶴(京都)の両地方総監の廃止を検討していることが1日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。陸海空自衛隊の作戦指揮を担う「統合司令官」を新設することに伴ってポスト統廃合の必要が生じたためで、陸自や空自も同様の検討を行う。
 統合司令官は陸海空自衛隊トップの幕僚長と同じ将官級で、階級章から「4つ星」と呼ばれる最高位に位置付けることが想定されている。ポスト新設に伴う財源の確保のため、1つ下の将官級「3つ星」を廃止する必要がある。
 海自では、3つ星の「海将」を充てている大湊地方隊と舞鶴地方隊のトップである両地方総監の廃止案が浮上した。大湊地方隊は青森以北の海域と津軽、宗谷の両海峡を、舞鶴地方隊は東北から中国地方にかけての日本海海域の警備をそれぞれ担うため、トップの階級を格下げして組織自体は残す方向で検討している。
 海自は各海域の警備に当たる大湊、舞鶴、横須賀(神奈川)、呉(広島)、佐世保(長崎)の5地方隊を縮小し、海上防衛などの作戦行動を取る「自衛艦隊」を増強してきた。
 一方、防衛省では、多くの3つ星ポストを抱える陸自のポスト統廃合を模索する向きもあり、空自も含めて統廃合を巡る検討作業を進めている。
 新設する統合司令官は、来年度の設置を目指す常設の「統合司令部」のトップを務める。
 自衛隊は現在、制服組トップの統合幕僚長が防衛相へ軍事的助言を行うとともに作戦指揮のトップも務める。新たな体制では統合司令官が作戦指揮を執り、統幕長は政治への対応に専念する。政府は昨年末に改定した「安保3文書」で、常設の統合司令部を「速やかに創設する」と明記した。
 関係者によると、統合司令部は、防衛省庁舎のある東京・市ケ谷に300~400人規模で設置する方向だ。防衛省は来年度当初予算の概算要求で統合司令部設置に向けた関連経費を計上する。統合司令官は、統合司令部の開設と合わせて来年度中に任命される見通しだ。