対北抑止で共同訓練定例化へ 日米韓防衛局長級協議 2023/4/15 14:06 坂本 一之 国 | すずくるのお国のまもり

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◎対北抑止で共同訓練定例化へ 日米韓防衛局長級協議

 

 

【ワシントン=坂本一之】日米韓3カ国は14日、米ワシントン郊外の国防総省で局長級による「防衛実務者協議(DTT)」を開き、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮問題への連携強化で一致した。局長級の防衛実務者協議は2020年5月以来、約3年ぶり。北朝鮮の脅威を抑止する取り組みとして、ミサイル防衛や対潜水艦戦の共同訓練の定例化について協議した。
 協議では「北朝鮮による核・ミサイルの脅威の抑止」に向け3カ国間の協力を強化していくことを確認。日米韓は今月や昨年9月に北朝鮮の潜水艦やミサイルに対応する共同訓練を実施していて、定例化による抑止力強化を検討する。
 米側は、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化を踏まえ、日韓の防衛当局が「朝鮮半島や地域の平和と安定」に向けて意思疎通を強化することに対し「全面的な支持」を表明した。
 22年11月の日米韓首脳会議で「北朝鮮のミサイル警戒データをリアルタイムで共有する」考えで一致したことへの対応では、ミサイル情報の即時共有に向けた取り組みを議論。2014年に締結された日米韓の「情報共有に関する取り決め」(TISA)などの枠組みを活用していく。
「北朝鮮が核実験を実施すれば、国際社会が強力かつ断固とした対応を取る」ことも改めて確認した。
 また協議では「台湾海峡の平和と安定の重要性」を強調。ロシアによるウクライナ侵略は「国際秩序全体を弱体化させている」と非難し、侵略に立ち向かう必要性を確認した。
 来年、ソウルで次回協議を開催することでも合意した。今回の協議にはラトナー米国防次官補、防衛省の増田和夫防衛政策局長、韓国から国防省のホ・テグン国防政策室長が参加した。