韓国、北の核想定し米と演習 「斬首部隊」増強も | すずくるのお国のまもり

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◎韓国、北の核想定し米と演習 「斬首部隊」増強も

 

 

【ソウル=桜井紀雄】韓国国防省は11日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に今後の計画を報告し、北朝鮮による実際の核攻撃を想定した米韓合同の机上演習「拡大抑止手段運用演習」を来月、米国で行うと明らかにした。報告にはこのほか、例年春に韓国で行われている合同軍事演習を、過去最長の11日間にわたって実施することも盛り込まれた。
 国防省の報告は、米戦略兵器の韓国展開の頻度を高めることや、北朝鮮による核ミサイル発射の前に拠点を先制攻撃する能力の強化に重点を置く内容だ。
 北朝鮮は昨年、変則軌道で迎撃を回避するものを含め、弾道ミサイルを計約70発と異例の頻度で発射。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が最近、韓国攻撃用の戦術核や核弾頭の量産を打ち出すなど核攻撃の脅威が増す中、米韓は前例のない踏み込んだ対応策に出る。
 国防省は報告で「北朝鮮全域の戦争指導部や核心施設への破壊能力を確保する」と表明。地下拠点を破壊できる弾道ミサイルをさらに改良するほか、北朝鮮に潜入し、指揮拠点などの破壊に当たる特殊任務旅団、いわゆる「斬首部隊」の増強も図るとした。
 米韓演習や戦略兵器の展開、先制攻撃、斬首部隊はいずれも北朝鮮がこれまで激しく反発してきたものだ。北朝鮮が核・ミサイルの威嚇のレベルを一層引き上げる可能性が高い。対北演習を巡っては最近、尹氏が「韓米で核の共同演習に関して議論している」と言及し、米国が否定していた。