「火星砲―17」型の発射台車に共和国英雄称号を授与 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎「火星砲―17」型の発射台車に共和国英雄称号を授与

 

 

【平壌11月27日発朝鮮中央通信】朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会は、米帝の核覇権に立ち向かえる名実相伴う核強国であることを世界に明白に実証し、最強の大陸間弾道ミサイル保有国の威容を全世界にとどろかせた新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星砲―17」型の発射台車第321号に、朝鮮民主主義人民共和国英雄称号とともに、金星メダルおよび国旗勲章第1級を授与した。
 偉大なわが国家の尊厳と自主権を満装填し、これ見よがしに決行された新型大陸間弾道ミサイル「火星砲―17」型の発射実験は、核には核で、正面対決には正面対決で立ち向かっていく朝鮮労働党と共和国政府の超強硬対敵意志を厳かに宣言し、地球上で帝国主義の暴政を終わらせる絶対的な力を持った社会主義朝鮮の気概を全世界に力強く誇示した歴史的壮挙であり、五千年の民族史に末永く輝く特大出来事である。
 これに関する最高人民会議常任委員会の政令が、26日に発表された。---www.kcna.kp (チュチェ111.11.27.)

 

 

◎金正恩氏、怪物ICBMではなく移動式発射台に「英雄」の称号…娘は李雪主氏スタイルで再登場
 
 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」発射に使用した移動式発射台(TEL)に北朝鮮最高の勲章である共和国「英雄」の称号を付与した。人間ではなく軍事装備に「英雄」の称号を与えるのは今回が初めてだという。韓米連合軍の監視を避けてICBMを発射できる移動式発射台が北朝鮮の軍事戦略で非常に重要視されていると解釈できそうだ。
 北朝鮮の朝鮮中央通信は27日「最高人民会議常任委員会は『火星17型』発射台の車両である第321号に共和国英雄の称号と共に国旗勲章第1級を授与した」と伝えた。「英雄」の称号を受けた移動式発射台は11軸22輪の世界最大サイズのTELで、重さは160トンに達するという。診断と代案研究院の劉性玉(ユ・ソンオク)院長は「これまで北朝鮮はICBMを発射する場所をICBMの組み立て施設がある平壌近くにほぼ固定してきたが、これは移動式発射台の能力が不十分だったからだ」「今回火星17型の発射成功により、移動式発射台を使えば望む場所でICBMを発射できる能力を誇示した」とコメントした。韓国政府の安保部処(省庁)関係者は「ICBMそのものではなくTELに『英雄』の称号が与えられたが、これは奇襲核攻撃を狙った北朝鮮の戦略を示すものだ」と指摘した。北朝鮮はさまざまなサイズのTELを約120台保有しているという。
 北朝鮮は今回金正恩氏の娘を再び登場させた。労働新聞は火星17型の発射を記念する団体写真を公開し「今後も変わらず白頭血統だけに従い、忠誠を尽くす」と報じた。記念撮影の席に登場した金正恩氏の娘が軍服を着た指揮官らと握手する様子も公開された。その際に指揮官らは上半身を少しかがめて手を出したが、これに対して金正恩氏の娘はまっすぐな姿勢のまま両手で指揮官の右手を取った。北朝鮮の宣伝メディアは19日に金正恩氏の娘が初めて登場した際「愛するお子さま」と伝えたが、この日は「尊貴なお子さま」へとその呼称を高くした。
 金正恩氏の娘はこの日毛皮を重ねた黒いコートを着用し、母の李雪主(リ・ソルジュ)氏と同じ髪型だった。金正恩氏はまた火星17型発射成功に貢献した軍関係者を一気に昇進させた。北朝鮮国防科学院の張昌河(チャン・チャンハ)院長と党軍需工業部の金正植(キム・ジョンシク)副部長が大将(四つ星)に昇進した。
キム・ミョンソン記者