韓国、中国のレアアース資源武器化に備えなければ | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎「韓国、中国のレアアース資源武器化に備えなければ」

 

 

 科学技術情報通信部傘下の政府系研究機関である韓国材料研究院(KIMS)のイ・ジョンファン院長が19日、オンラインで開催された中国地域官民合同サプライチェーンモニタリング協議体セミナーで講演した。今回の講演の主題は「レアメタルバリューチェーンと市場動向」で、レアメタルの種類とバリューチェーン分析、これの活用と需給現況、中国の政策方向と主要課題への対応方向などを紹介した。
 講演は中国の主要鉱物生産密集地域のひとつである成都と重慶にある韓国関係機関と現地投資企業関係者を対象に実施された。韓国材料研究院の専門家を招いて機関動向とレアメタルバリューチェーンと市場動向をオンラインで学習する機会を設けることを目的とする。
 レアメタルは地殻内の埋蔵量が少なかったり、生産と抽出が難しい金属資源のうち現在産業的需要があり、今後需要の伸長が予想される金属元素を称する。世界的に統一された基準はないが、国別の産業特性に基づいて30種前後を独自に分類し選定している。現在韓国は35種56個のレアメタルを選定してこれを管理中だ。
 いまは米国と中国の覇権競争が激化しており、両国ともに国家安全保障戦略上の重要品目に対するサプライチェーンを再編している時期だ。特に日本の輸出規制、中国の対日レアアース禁輸措置などレアメタルと核心素材を国際紛争の戦略的武器として活用しており、レアアース資源の武器化の脅威がますます増加している。
 材料研のイ・ジョンファン院長は今回の講演を通じ「中国は政治的目的、産業政策目標などにより世界のレアアース産業に莫大な影響力を行使している。韓国もまた、これに対し積極的に対応し政治的、産業的、経済的側面から解決策を準備する必要がある」と強調した。