金正恩「サイバー戦は万能の宝剣」、3大戦争手段として運用 | すずくるのお国のまもり

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お国の周りでは陸や海や空のみならず、宇宙やサイバー空間で軍事的動きが繰り広げられています。私たちが平和で豊かな暮らしを送るために政治や経済を知るのと同じように「軍事」について理解を深めることは大切なことです。ブログではそんな「軍事」の動きを追跡します。

◎金正恩「サイバー戦は万能の宝剣」、3大戦争手段として運用

 

 

 

 国家情報院に対する国政監査が開かれた4日、国家情報院庁舎に到着した徐相箕国会情報委員長(右)が国家情報院関係者たちの出迎えを受けている。南在俊国家情報院長は野党の対共捜査権移管要求に対し「第三国を通じた工作員浸透が多く検察・警察への移管は難しい」と話した。
 国家情報院に対する国政監査が開かれた4日、国家情報院庁舎に到着した徐相箕国会情報委員長(右)が国家情報院関係者たちの出迎えを受けている。南在俊国家情報院長は野党の対共捜査権移管要求に対し「第三国を通じた工作員浸透が多く検察・警察への移管は難しい」と話した。
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記がサイバー戦を核・ミサイルとともに3大戦争手段と規定し、インターネットとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じた対南心理戦やハッキングに注力していることが明らかになった。専門担当部隊であるサイバー司令部も創設し運用中であると把握された。国家情報院の南在俊(ナム・ジェジュン)院長は4日、国会情報委員会による国政監査でこうした内容を含んだ北朝鮮のサイバー戦の実態を報告したと情報委員会与野党幹事であるセヌリ党趙源震(チョ・ウォンジン)議員と民主党鄭清来(チョン・チョンレ)議員が伝えた。
 南院長はサイバー戦に対する金第1書記の言及内容を紹介した。金第1書記は「サイバー戦は核・ミサイルとともにわが人民軍の無慈悲な打撃能力を担保する万能の宝剣だ」と話したという。特定懸案に対する金第1書記の直接的な言及内容は情報収集源保護のため秘密に厳格に管理される。南院長がこれを情報委員会で公開したのは与野党の議員に北朝鮮のサイバー戦の深刻性を知らせようとする意図とみられる。南院長は先月には金第1書記が内部的に「3年以内に武力統一をする」と豪語しているという情報を情報委員会に報告した。
 北朝鮮が軍部の対南組織である偵察総局と関連研究所などを主軸にサイバー司令部を創設し、朝鮮労働党と国防委員会傘下の7つのハッキング組織で1700人余りが活動しているという点も南院長は明らかにした。これは3月の国家情報院長候補人事聴聞会の際に明らかにした1000人余りより規模がはるかに増えたもので注目される。朝鮮コンピュータセンターなど外貨稼ぎのためのソフトウェア開発機関の従事者4200人も事実上サイバー戦のために動員したりサイバー攻撃組織を支援する人材と国家情報院は判断している。国家情報院関係者は、「金第1書記体制登場後サイバー戦に対する関心は高まっており、組織や専門人材の規模が拡大している。韓米情報当局が対北朝鮮情報活動により関連情報を追加的に把握している」と説明した。

 対南宣伝・扇動を担当する労働党統一戦線部と宣伝扇動部、国防委員会敵攻局、情報機関である国家安全保衛部などが網羅された対南サイバー宣伝戦も攻勢的に展開しているというのが国家情報院の報告だ。対南工作機関である225局などは中国と日本などにハッキングやサイバー戦拠点を作り韓国に広める宣伝・誹謗内容などを上げたり指令形態で伝達している。最近摘発された工作員数十人のうち相当数がステガノグラフィーを利用してサイバー活動をするなど知能化しており、捜査当局は追跡と容疑立証に手を焼いている。
 統一戦線部が運営する「わが民族同士」など80余りのサイトに400余りのSNSを活用し対南心理戦を展開している点も公開された。韓国人の住民登録番号を盗用したり従北利敵団体の構成員を動員し韓国内に宣伝扇動や誹謗文をリアルタイムに流布、拡散しているという。
 南院長はこの日、国家情報院コメント事件に対し謝罪した。その一方で報告時間の相当部分を北朝鮮のサイバー戦とハッキングの危険性が確認できる具体的な対北朝鮮情報に割愛した。南院長は国家情報院の政治介入議論を呼んだコメント波紋とは別に北朝鮮のサイバー戦に対する対応活動は強化していくことを示唆したものだ。