リーズル・クラークら著「ギフトエコノミー 買わない暮らしのつくり方」を読みました。

 
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本書は、SNSでの投稿で紹介されているのをみて、知りました。

 

私は、住宅ローンを始めとする借金返済があるために、将来に不安があります。その解決策として、お金のかからない生活習慣を身につけて、無理なく暮らせるようになればよい、と思うようになっています。本書のテーマは、そんな私に合っていると思い、購入しました。

 

米ワシントン州に在住の著者たちは、「買わないプロジェクト」を立ち上げ、一大ムーブメントを巻き起こしているようです。「買わないプロジェクト」の中では、人々がゆずり、受け取り、分かち合う。それらがすべて無料。そんなネットワークが広がっているのだそうです。

 

買わない暮らしは、人をつなぐ

 

「ゆずる」「受け取る」「感謝する」という3つのアクションがあります。参加者はみな、不要なものがあればゆずり、ほしいものがあれば受け取り、モノが新たな行き先をみつけたら感謝の気持ちを表します。

 

みなが探し求める「いい人生」とは分かち合いのなかにこそ転がっているのだ。困窮時に得られる一番たしかな安心感は、ゆずりあいの文化に根差す中にこそ、存在するのだ。

 

「すべてを買うくらし」は、人を遠ざけます。「買わない暮らし」は人をつなぎます。ぜひ買い物をやめてみてください。買わない暮らしで、実は何でも手に入るのだ!

 

一番の秘訣は仲間をつくること。だれかを誘って一緒に取り組み、電話やメールで連絡を取り合いましょう。

 

【私の感想】

わたしの親の世代、更に先代の暮らしを思うと、身近に「譲り合い」がたくさんありました。近所づきあい、親戚づきあい、などたくさんの人のつながりで、お金をつかわなくても、たいがいの物が手に入りました。もっと縄文人たちはお金など持たず、長い年月を大きな争いなく暮らしていたそうです。

「買わない暮らし」はかつての暮らしに戻ろうとする方向にも思えてきます。とはいえ、私は近所や親戚づきあいは、苦手なほうで、人とのつながりはもっぱらSNSに求めてきました。私にも、「買わない暮らし」の実践ができるのだろうか?

 

ゆずる

買わない暮らしの最初のステップは「ゆずる」。

 

資本主義社会では、人に頼らず、自分のことは自分でするように促されます。そして、自分の才能も、所有物も、経験も、お金に換算しないと本当の価値がわからなくなってしまう。

 

もう必要のないもの、捨ててしまおうと考えていたものを、だれかにゆずるというシンプルな行為を通して、私たちは社会的な立ち位置をも高めることができます。財力を誇示するような買い物は、地球にとって百害あって一利なし。むしろ、分かち合いこそを誇示しましょう。

 

買わないグループの最初の立ち上げは、フェイスブックを使いました。

 

【私の感想】

こんまりさんの影響で、「ときめかないものは捨てる」ようにしてきましたが、だれかにゆずるということも楽しそう、と思えてきました。

隣近所や親戚づきあいを無理してしなくとも、フェイスブックで仲間をみつけて、ゆずることもできる、と考えれば、私にもできるかもしれません。

 

分かち合う

 

買わない暮らしに取り組むと、それまで買い物に費やしてきた時間を、「つくる」「なおす」「わかちあう」に費やすことができます。

早速できるアクション例

・服の交換会

・本の交換会

・植物の交換会

・日用品の貸出バンク

・修理フェア

・畑のシェアリング

 

買い物を減らし、シェアリングを増やすと、地球を救うことにつながります。

プラスチックの生産が減れば、生態系を守れます。私たちが新しい製品を買うことを避けるたび、その製品の輸送による環境汚染が減ります。そして、分かち合うたびに、ゴミ処理場に積み重なるものを減らします。

 

【私の感想】

コロナによる巣ごもりで感じたのは、いままでいかにレジャーや買い物に時間もお金を費やしていたか。自宅生活で、お金を使わずに楽しむことも学べました。

私は、メルカリやヤフオクで物を買うのも好きなのですが、お金を介さずに譲ったり、受け取ったりする楽しさも、きっとあるんだろうなーと思えてきました。

 

「買わない生活」。私には、何ができるか。それが見つかれば、お金を使わない楽しみが増えることになりますね。

 

ありがとうございました。