スペンサー・ジョンソン著「チーズはどこへ消えた?」を読みました。
 
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参加を予定しているオンライン読書会の課題図書ということで、手に入れました。自分で選んだ本をばかりを読んでいると、テーマが偏り過ぎてしまいます。「誰かが選んだ本」もたまには良いな、と感じました。

 

本書は、世界で有名なビジネス書だそうです。私もタイトルは目にしたことがありました。

ネットでは、大リーガーの大谷選手も愛読した本、と紹介されています。

 

登場人物は、二匹と二人。迷路の中でチーズを探すお話です。「チーズ」は、人生で求めるもの(仕事・恋人・健康・お金など)を象徴しています。

 

キャラクターを私の理解で分けると、以下のようになります。

 

ネズミのスニッフ:臭いを嗅いで回る(情報収集)

ネズミのスカーリー:ひたすら動く(行動力)

小人のホー:葛藤しながらも新しいチーズを探しにいく(チャレンジ)

小人のヘム:チーズのあった場所に留まる(固執)

 

二匹のネズミと二人の小人は迷路の中でチーズを見つけました。そこで、チーズ(小さな成功)を手にします。

ところが、ある日そのチーズが無くなってしまいます。

 

二匹は驚きません。毎日だんだんチーズが小さくなるのをわかっていたし、どうすればいいか本能的にわかっていたから。その場所から去り、新しいチーズを探して動きます。

 

ヘムは「こんなことがあってはいけない!」と怒り、ホーは首を横に振るだけ。その後、ホーは「変わらなければ破滅する」と気づき、新たなチーズを探しに出ます。ヘムは、「ここにあったチーズが好きなのだ」とその場に留まり続けます。

 

【私の感想】

まず読むと、ホーに感情移入します。葛藤を乗り切り、「自分が変わらなければいけない」と決心します。いままでやり続けてきた方法を変える怖さはあるし、「これが自分の好きなやり方」と過去のやり方に拘りたくなる気持ちもわかります。ヘムがバカに思えてきて、じれったくなります。

 

世の中は変化し続ける、誰もがそれを乗り越え、変わっていかなくてはいけない。

そんな教えをこの本は教えてくれていると受け取りました。

 

私自身の経験では、理学療法士として現場でやってきた仕事から、経営管理に役割を移すときがまず浮かびます。「私は長年、リハビリの現場をやってきたのだ」とかいうこだわりとか、「自分に管理業務が務まるのか」という怖さとか、あったわけですから。でも、自分のためにも、組織のためにも、ここで私の新たなチャレンジが必要と一歩踏み出したわけ。だから、道が開けてきたし、私にとっての新たなチーズが、まだ小さいですが、見つかり始めたのだと思います。

 

その恐怖を乗り越える気持ち。それが当たり前にできるようになれば、動じずに二匹のネズミのように、新しいチーズを当たり前のように見つけに動けるはず。私も、スニッフのように状況の変化を敏感に感じ、スカーリーのように行動するのは当たり前という感じで突き進みたいとも思いました。色々考えすぎて動けないこと、私も多々ありますから。

 

今仕事で抱えている課題○○○も、もう一つの課題△△も、いままでのやり方に留まっていたら、乗り越えられないこと。怖いし失敗するかもしれないし、そのままのやり方に留まりたいと思っている人もいる。でも、そのまま留まっていったら、事態はじんわりと悪くなる一方なのはわかっています。

 

「従来通りの考え方をしていては新しいチーズはみつからない。」

本書の中で、ホーが壁に書き留めた言葉です。

私の心にも書き留めておきたいと思います。

 

変化に気づき、恐怖を乗り越えて、変わっていこう。バカに思えたヘムは、自分の中にもいることに気づきました。居心地のいい場所から一歩踏み出そう!!

 

背中を押してくれる一冊だと思いました。

 

ありがとうございました。