最近、仕事への集中力が途切れることがあって、もっと自らのパフォーマンスを上げたいと思っています。それで、本書を読んでみました。
著者の鈴木祐さんは、サイエンスライター。膨大な論文を読み込み、根拠のある内容で本を書かれる方です。私も過去「パレオダイエットの教科書」、「最高の体調」の2冊を読んで、日頃の食事や運動に大いに影響を受けています。本書では、「情報量の激増する現代社会では、人間の集中力こそ重要な資産」だとし、集中力を高める方法を紹介してくれています。
脳にいい食事、脳に悪い食事
本書では、「脳に良い食事」として、「MIND」という食事のガイドラインを紹介しています。
脳に良い食品
・全粒穀物/ベリー類
・葉物野菜
・鶏肉/魚介類
・ナッツ類
脳に悪い食品
・バターとマーガリン
・お菓子・スナック類
・赤肉・加工肉
・揚げ物
「MIND」の効果を高めるには、記録をつけること。最もシンプルなのはガイドラインを守れた日にカレンダーに〇をつける方法。それぞれに「脳に良い食品」をプラス、「悪い食品」をマイナスにする数値が決められていて、採点していく手法もある。
食品と集中力の関係性について、日々の記録を見比べて理解していきます。
【私の感想】
要はジャンキーな食べ物を減らして、野菜や全粒穀物を多くとるということ。それが実践しやすい手法として確立されているのが「MIND」であると理解しました。
最近の私は。食パンを食べるのが好きになり、ほとんど毎晩、ピーナッツバターやらあんこクリームやらをつけて食べていました。←バターとマーガリン!!
それが翌日の眠気に繋がっているかもしれないと思いあたりました。
記録は、毎日アプリに体重と合わせて、運動と食事の5段階評価を残しているので、食事の評価にこの「脳に良い食品」の割合が多かったかどうかでスコアをつけてみようと思います。
簡単なタスクをこなすと、達成感でドーパミンが大量放出
ハーバードのビジネススクールで、以下の3つを比較した研究がある。
タスクをこなすのに、
① 難しいタスクからこなす
②タスクを順番通りにこなす
② 簡単なタスクをリストの先頭に並べて順番通りにこなす
タスクの達成量が最も多かったのは③のグループであった。
・簡単なタスクをこなすと、その時点で獣(≒本能)は、大きな達成感を覚え、脳内にドーパミンという神経伝達物質が大量に放出される。
・ドーパミンには、注意力やモチベーションを引き出す働きがあり、成果が上がりやすくなる。
・一日の始めのタスクは、メール返信や請求書作成にように5分程度で片がつくようなものを選ぶ。
「この動作をしたら、大事な作業に取り組む」と決めておき、その手順を何度も繰り返す(「マイ儀式」を作る)と効果が上がりやすい。
【私の感想】
「マイ儀式」というのは、イチロー選手が打席に入ってからいつもおこなうルーチンがあったように、「大事なことに取り組む前に行うルーチン」と、私は理解しました。
私にとって職場では、ノートパソコンを良い姿勢がとれる位置にセッティングすること。
業務日誌などをチェックして承認印を押す仕事などを思い浮かべました。
更には、朝起きた時の庭木の水くれや洗濯物畳み、掃除機かけ、も「簡単なタスク」に該当すると思います。
それらを順にこなしていくと、「調子が乗ってくる感じ」は何となくですが体験的なことと繋がりました。
自分の強みを活かす
「VIA SMART」は実験で効果が確認された集中力アップのテクニック。
「VIAテスト」で、自分が生まれ持つ「強み」を診断し、その強みを活かすように、毎日の目標や作業を行っていく。
・「創造性」という強みを「勉強の集中」に活かしたいなら、新しい学習方法を考えて実践してみる。
・「好奇心」という強みを「エクササイズの集中」に活かしたいなら、これまでしたことがない運動にトライする。
など。
どんな「強み」でもあなたが目指すゴールにつなげる方法はあるはずです。
【私の感想】
私も「VIA」のサイトにアクセスして、自分の強みを診断してみました。次から次に出てくる質問に答えていって、15分ほどで結果がでます。
私の強みの診断結果は
1感謝、2創造性、3向学心、4好奇心、5正直
これら上位5つが私の「強み」ということになります。
私がランニングを続けてこられているのは、「創造性」や「向上心」が活かせているような気がします。履物を変えてみたり、コースや走り方を変えてみたり、次に試してみることを探して楽しむことができているので。
私が「仕事の集中」に強みを活かすには、その仕事に感謝できることを思い浮かべる、新しい展開につながる仕事にトライする、といったことを考えてみました。
強みを活かした作業で、小さな成功を重ねて、集中力を持続していきます。
ありがとうございました。