青いレーシングカーの「音の出るマグネット」の修理

 

 要約

 レーシングカーの形のマグネットから音が出なくなった。

 本来はボタンを押すとスタートの音声とエンジン音がする。

 スピーカーの破損があったため交換した。

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 金属の壁にメモ用紙を止めるときのマグネットです。

 レーシングカーの形をしており、ボタンを押しますと音がするはずです。

 車は斜めから見た、半立体(2.5D=二次元半)とも言えるデフォルメされた形です。

 

 斜めから見たアングルの半立体的なフォルムです。

 ストックカーレーサーです。PUSHと書かれたボタンで音が出るはずです。

 

 

 中央がマグネット、右にスピーカー、左にバッテリーボックスがあります。

 値札が貼ったままです。ハワイのお土産屋の名前と$6.99と読めます。

 

 メーカーはACMEという米国の会社ですが、裏の表示はMADE IN CHINAです。

 精密なモデルカーを販売しています。ネット上では価格も高価な物が多いです。

 

 依頼品を見ますと、外見的に壊れたところはありません。

 スイッチを押しましても、無反応です。

ボタン電池は新品が入っており、電圧は落ちていませんでした。

 

 分解しました。

 2本のビスで蓋が開きます。

 スイッチボタンが外れますのでなくさないよう。

 

 割れたスピーカーのフレームと取り付けビス穴の一部破損があります。

 

 スピーカーの外枠フレームが割れて、コイル、マグネット、振動板が全てバラバラになっていました。落としてしまったのでしょうか。

 基板やバッテリーボックスには破損は見られませんでした。

 同サイズのスピーカーの在庫がありました。ワニ口クリップで接続しますとスピーカーからはちゃんと音が出ました。サイズ(φ27mm)も出力(8Ω0.25W)も全く同じ規格のスピーカーでした。

 また、1本のビスの穴周囲にヒビ割れがありましたので、接着剤で補強しました。

 

 振動板周囲が割れて、バラバラになっています。

 コイルのリード線も断線しています。

 

 

 

 マグネット部分。8Ω0.25Wと刻印されています。

 

 

 同規格のスピーカーを繋いでテスト中。

 

 

 ハンダ付けして接着剤で固定。

 

 

 割れたビス穴の補強。プラスチック用接着剤を使用。

 

 テストしますと、「Start Your Engines.」のアナウンス後、エンジン音が鳴り響きます。

 「諸君、エンジンをかけ給え。」と言う台詞は、インディー500レースでのスタートセレモニーの言葉で有名です。

 今回の車のモデルとなったのはストックカーレースの車です。インディーのようなフォミュラーカーではありませんが、米国でのレースではどこでも同じようなアナウンスをするのでしょうか。

 レースが好きな人にとっては、洒落ていて楽しめる一品です。

 

 裏蓋には値札が貼ったままでした。ABC STORE $6.99と書かれています。ハワイ旅行のお土産でしょう。レートは分かりませんが、およそ700~800円ですね。