今日は全国偏差値32だった私が

 

何をどう間違えて塾の先生になったのか

 

そのきっかけをお話させてください。

 

☆☆☆

 

中学時代の得意科目は社会、そして理科でした。

 

高校に入学した途端、模試が3科目になってしまって苦手な3科目(国数英)で戦わなくてはならなくなり、いきなり戦意喪失。

 

1年の1学期にもらった通知表に記録されたクラス順位は31位/48人中でした。

 

10人中6~7番目くらいの位置でスタートになるのですが、数学が全然出来ないくせに数学にばかり時間が食われ、それでなおかつ数学の成績が伸びないという地獄に陥ってしまい、高2の7月に初の学年最下位をGETしました。

 

そしてそのまま高3の7月の模試まで最下位を取りまくり、全国偏差値は32。当時800点満点だったセンター試験模試を全力で解いたのにもかかわらず130点を取りました。

 

県内で自分より下に13人しかしないレベルの馬鹿でした。

 

そこまでいくと勉強が勉強になりません。

 

何から手を付けたらよいのか分からないレベル。

 

高3の春休みに1回だけ図書館に行って勉強をしてきたことがあるのですが、英文の意味が分からなすぎて、意味の分からない単語を辞書で調べてノートにまとめるだけで半日が終わってしまい、俺はなにをやってんだって落ち込んだ事がありました。

 

muchを発音できず、ムッシュだと思っていましたし

 

読めない英文を2才年下の弟に見せたら「これは関係代名詞の省略で・・・」と説明され、「おまえはなんで省略されている単語が見えるんだ?神か?」って思ったこともありました。

 

その反面、マリオカートだけは1日6時間くらい毎日頑張ってました。もしマリオカートに偏差値があったら80くらいだったと思います。

 

当時、模試を受けたときの思い出ですが、

 

英語の長文読解で最初の3行くらいまでは辛うじて分かる。

 

その先はまるでモヤがかかってきたように、理解が曖昧になっていき、

 

最後の行にまだ辿り着いたときには、英文読解というか妄想をしているだけでした。

 

模試の後に配られた解答の全文和訳を読んで、あまりにも意味を取り違えていて驚愕。

 

これがまさか塾の先生をすることになるとは

 

ほんっとに1ミリも思っていませんでした。

 

高3の夏休み。

 

友達の何人かが東京や大宮の予備校で夏期講習を受験してくると言っています。

 

「予備校!!?」なんだそれ?面白そう!!

 

そう思って両親に相談しました。

 

「俺、勉強する!予備校の夏期講習を受けたい!」

 

そのときは高校、安定の最下位だったわけですが

 

親は自分の言葉が嬉しかったらしく

 

「そうか、やっと本気になってくれたか、応援するから頑張れ」って言ってくれて特に母親は涙目で喜んでいました。

 

う~~ん

 

これは困った。ほんとは予備校っていう知らない世界に興味があっただけ。

 

でも一応少しは勉強するかという気持ちになっていました。

 

そして実際に申し込む段階になって、費用を親にもらいました。自分で申し込みに行きます。

 

「げっ!すげえ大金!」

 

・・・・

 

これは申し訳ないことをした。まだ何もしていないうちから反省です。

 

軽い気持ちでこんなにも大金をもらってしまった。

 

仕方がないから頑張るしかない・・・と思っても

 

やはり勉強が出来ない。どうしたらよいのか分からない。

 

それが県で下から13位の受験生の実力です。

 

いよいよ

 

予備校の夏期講習が始まります。

 

自分が行った校舎は

 

代々木ゼミナールの立川校

 

クラスの友達のおじいちゃんが玉川上水駅の近くに住んでいて、大きな家に一人で住んでいるから居候をさせてもらって予備校通いをする事になりました。

 

そしていよいよ予備校生活の始まり!

 

これで成績が伸びる!!

 

と、

 

思っていたのですが

 

・・・

 

なんだこれ?学校の課外授業と同じじゃないか?

 

全然意味がない。

 

眠くなるし、ぼそぼそ先生が話して、黒板に板書しているだけ。

 

ほんと、学校と何も変わりませんでした。

 

授業が終わって、頑張って復習をしようと思ってノートを開いてみたら

 

ノートに自分の名前がたくさん書いてある事もありました。

 

たぶん寝ぼけて、訳が分からなくなってしまって無意識に自分の名前を書き殴っていたんだと思いますが、真相は闇の中です。

 

これで出来るようになるのだろうか?

 

と、思いつつ

 

予備校の校舎の中にあった本屋さん「代々木ライブラリー」に入りました。

 

ここで歴史が動きます。

 

一冊の本が目にとまりました。

 

 

「おまえはバカじゃない」(吉野敬介)

すげえ。

 

俺にぴったりな題名の本を見つけた。

 

そう思って、この本を手に取り、居候させてもらっている爺さんの家に戻りました。

 

この本との偶然の出会いが自分の運命をに変えました。

 

次回に続きます。