とんかつ大門 檍(大門) | すずきBのブログ「B's Blog」 Powered by アメブロ

とんかつ大門 檍(大門)

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蒲田は餃子の街として有名だが、一方で、とんかつ激戦区とも言われる。

蒲田とんかつ御三家と言えば、「檍」「丸一」「鈴文」。

中でも「檍」はNo.1人気。

檍と書いて「あおき」と読む。

 

とんかつ檍の支店が大門にある。

とんかつ定食に、カレールーだけ300円で頼んで、後半、ごはんとカツにかけるファンも多い。

 

ところで先日発売となった雑誌「pen」のカレー特集。

僕のおすすめカレーも掲載されているが、

p84のマッキー牧元師匠の、

「男にとって理想のカツカレーとはなにか?」にも注目されたし。

カツカレーがないとき、かつとカレーを頼む、あの贅沢さ。わかる。

蕎麦屋で天丼と蕎麦を頼む感じにも似ている。

 

そんな中、僕にとってカツカレーの理想の店がここ。

とんかつの名店で、あえて定食でなく、カツカレーをオーダー。

一見、定食を頼んでカレールーのみを頼むほうがオシャレ、とも思う。

(アンジャッシュ渡部さんもそうしていた)

 

しかし、僕なりにあれこれ考え、試した結果、こういうことだ。

「鶏口となるも牛後となるなかれ」の逆説。

 

上質なヒレや特上ロースがあるような名店で、カツカレーという、

いわばB級メニューを頼むのは牛後。名店の最下層。

一方、とんかつの名店で、特上ロース定食と、オマケでひとくちカレーを頼むのは鶏口。

カレーが小さなオマケだがトップの余裕。

なのだが、それを覆す体験をあえてしてみると、牛後の良さがある、ということ。

 

とんかつの名店でカツカレーなど頼む客は少なく、肩身が狭い。

しかし僕はあえて、一周回ってこれなのよと、したり顔で胸を張っていただく。

 

ご覧のように、この店のカツカレーは、キャベセンもあるし、

カツの上にカレーはかかっていない。

ここだけ見たらカツ皿だ。

そして美味いカレーもちゃんと存在。

わんぱくな大人にとっての、こんな夢のワンディッシュは他にない。

僕は豚汁も頼む。

 

まずは、カツ(日によって肩ロースかロース)の肉の面に、

じんわりとしみ込むように岩塩を軽くかけて、ひとくち食べる。

衣さっくり、脂が甘くて美味い。

そこへ、ライスと豚汁を流せば、これでロースかつ定食の完成。

 

今度は、キャベセンとカツに濃厚ソースをドロっとかけてライスと一緒に。

これで、実に上質な「ソースカツ丼」が口の中で仕上がる。

 

続いて、カレーとライス。うん、やっぱり美味い。郷愁。

それを数度、回したら、

いよいよ、とんかつの名店のキラキラしたロースカツを、

カレーというB級な海に、ドボンと落とし、カレーまみれにしてやるw

この背徳感ったら……。

 

通常、カツカレーは、すでにカレーがかかっている。

しかし、とんかつの名店のカツカレーは、ご覧のように、カツへのリスペクトがある。

それを合法的に汚せる感じ、生意気な美女を口説き落とす感じにうっとりし、

そして、カレーにまみれたカツを口の中でゆっくり噛むと、

ぜいたくな豚の脂が、じゅわりと衣から溢れ、

カレーのソースとなる奇跡の瞬間を舌で感じる。

 

この味わいは、我々が食べてきたカツカレーの域を超える。

 

ロースかつ定食の、オマケでカレーを頼んだのでは、

この背徳感とぜいたく感は味わえない。

だからこその、逆「鶏口牛後」。

てか、食べてる肉は、鶏でも牛でもなく、豚だけどねw

 

そういえば、

そんなカツカレーファンの願いを叶えてか、

蒲田の「檍」の近所には、「檍」のカツによるカツカレー専門店「いっぺこっぺ」まで出来たほどw

かつカレーは、夢の料理だ。

 

一人メシにオススメ。

 

 

★お知らせ★

▼8月1日発売、雑誌「pen」365日カレー天国。p62他、すずきBのおすすめカレーが登場。予約殺到、あの人気焼肉の〆カレー他、地元・静岡のご当地カレーもオススメ。 

 

▼毎月24日発売、雑誌「GG」(ジジ) にて、すずきBが「死ぬまで恋するレストラン」を連載中! いわゆる「浮気おじさん」を本誌では「艶(つや)ジジ」と呼び、既婚男がそれでも死ぬまで恋する方法を「美味しい店」とともに伝授いたします。