カンテサンス(白金)
![P1000146.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/ae/8d/10083368326_s.jpg?caw=800)
以前、京都にご招待していただいた、
僕にとってのグルメ師匠と、今度は東京で、初お食事。
2か月前からの予約。
「カンテサンス」は、師匠も、「まだ行けてない店なので、ぜひ」と、
期待してくれていた。
そんな師匠を、
次々と驚かせる、美味い料理の数々。
食べ終わったあと、師匠はシェフに言っていた。
「これは今まで食べた中で一番おいしいフランス料理です」と。
約4時間、13皿に渡る、
岸田シェフの、いわば一人舞台とも言える、
極上のフルコース。
最も感動したのは、
写真の子鳩のロースト。
実はこれ、3時間じっくり、休ませて、火にかけて、また休ませて、
を繰り返して完成する。
肉の部位ごとに最高の火入れ具合になっているのが、
見ただけで明らか。
皮目がこれ以上ないってくらいパリパリ、
なのに内側、数ミリ部分は、
なんともキレイなロゼ色。
さらに内側の中央部分は、血も滴りそうな赤ワイン色、
トロトロのレア状態。
この火入れの三色は、一度口にしたらハマって抜けられない。
肉のバミューダトライアングル。
違うか(笑)
桃とトレビスで作られたソースをつけながら、
添えられたポワロー葱と
見たこともない小さな茄子とともに。
口にすれば、こっちが豆鉄砲を食らった顔になるほど
美味い。鳩だけに。
なんてね(笑)
あと、万願寺唐辛子も凄かった。
中身は何と剣先イカと、すっぽん。
これらが細かく刻まれ、煮たり冷やしたりして、
絶妙な状態にしてから、
唐辛子に詰めて揚げられている。
僕は、実に浮気症で、気が多くて、飽きっぽい。
初めて行って感動したご飯屋さんも、
2~3回行くと、浮気したくなることが多い。
そんな中、僕は「カンテサンス」に来るたび、前回よりも驚かされる。
毎回、「美味い記録」が更新される(笑)。
それが不思議でならない。
そんな店である。
そして今夜、僕は、「美味い」に関して、
あることを知った。
「美味い」を感じるためには、
美味い店に行くことは当然のことながら、それ以上に大事なことが
あるということを。
それは、食事する相手。
これも当たり前だけどね。
大事なのはここから。
自分が最も愛する人と、だけでなく、
さらに自分が最も尊敬する人と食事すること。
それが、
「美味い」を感じる最強説。
自分が最も美味しいと思う店で、
そんな人たちと食事できた今日は、
38年の人生の中で、
最も楽しく、最も「美味しい」と感じた。
よく、「最後の晩餐は?」なんてことを聞かれるが、
今度聞かれたら、こう答えることにしよう。
この世で最も愛する人と、
この世で最も尊敬する人と、
この世で最も美味しいと思う店で、食べたい、と。