この小説は純粋な創作です。
実在の人物・団体に関係はありません。





幸せな朝
2015-10-31 18:12:49
テーマ:クロネコ物語




この子はね
寝坊助なのよ。



サガさんはね
早起きなの。



6時
そっと起き出して
トレーニングウェアに着替えるサガさん。


筋肉の鎧をみるようだわ。
そして
右上腕は包帯に隠れている。



ふーん。
深い傷なのかしら。


それとも
彼に見せないため?




とにかく
サガさんは走りにいくみたい。




ちょっと私もベッド借りるわ。
やっぱり
寝心地はベッドが最高。




ん?

ガタガタ……
バタバタ……



なーに?
7時?
彼が動き回ってる。



…………あなた9時にやっと起きる子じゃない。
この子が7時に起き出すなんて!




あ、戻ってきた。
出て行ったわけじゃないのは……わかったかな?



ベッドに潜り込む。
じっと耳を澄ましてる。



カチッ ガチャ




サガさんが戻ってきた。



どうするかしら?




ご飯作るわよね。
キッチンに行く?



着替えるかな。
部屋からバスルーム?




サガさん、
あなたは…………、

…………ここ?!


なんで寝室かって問題よね。





黒のトレーニングウェアのサガさん。

狼みたいね。
ウサギを愛した
狼ってところかしら。







そっと彼を覗きこむ
優しい目。

髪に触れようとして
引っ込める手。




狼は大変ね。
うっかりウサギに近付けない。



じっと見つめる。
愛おしむ
って感じかな。



「おはよう!」

花が咲いた。
なんて笑顔!



眩しそうに
目をしばたくサガさんだ。



『起こしたか?』


「起きてた。」

嬉しそうに答える。




「来てくれるかなって
待ってたんだ。」

元気に起き上がる。



「嬉しいな」

満開の笑顔だ。




『朝食は待てるか?』


「うん!」



穏やかな朝だわ。
幸せな彼がいる。



サガさんがいる朝が
彼を微笑ませる。



サガさんがカーテンを開き
部屋は陽光で満たされた。



画像はお借りしました。
ありがとうございます。



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