輪島で漆の職人さんと知り合えて、作品をいくつか愛用しています。
 そのお嬢様のかつての同僚から無事を聞いたので、大変に違いないときにメールをすることはためらわれていました。

 ですが、新聞で岸田首相がバイデン大統領に贈った漆のカップを見たときに、「!!!!!!!」
 これはあの方が塗ったに違いないと思いながら記事を読み進めました。
 果たして正解でした。
 まるで自分のことのように嬉しくなりました。
 
 これならばメールしてもいいかな。
 奥様に作品作りが再開できているのですね、と連絡しましたら、すぐにお返事がきました。
 あの日は必至で逃げたことしか記憶にないそうです。
 クラウドファンディングの記事にご自宅の様子が載せてあり、家屋倒壊は免れたものの、ご自宅、作業場は、おもちゃ箱をひっくり返したかのようです(例えが軽くて申し訳ありません)。陶器の作品は全滅で、漆の作品も修理が必要なものばかりだとか。
 二度ギャラリーにお邪魔しているので、ほぼ1点ものの作品が悲しいことになっているかと思うと非常に残念です。でも生きていてくださって本当によかった。
 
 輪島を離れた方も多いそうですが、作品作りのために留まることにされたそうです。
 私も気長に作品をお待ちしております。