長い、長い、本当に長いトンネルと抜けた栃木SC。
実に、14試合ぶりの勝利を奪い、小林監督指揮のもと、価値ある勝点3を奪い獲ってくれました。
J2残留にあとのない栃木SCとしては、上位チームから奪った勝点3の意味はこれでもかと大きく、ここからの躍進に期待したくなる勝利だったのは言うまでもありません。
試合後のSNSは、勝利に歓喜する栃木SCサポーターの喜びに沸いていました。
サポ友さんが言っていたことを思い出します。
「シーズンダブルを奪ったチームは、降格したことがない」
それが事実であるのなら、栃木SCはここから勝点を積み上げて、J2残留を掴み獲るということです。
日曜日のナイトゲームという厳しい日程にも係わらず、遥々、大分まで遠征したサポーターには感謝しかありません。
そんなサポーターたちの熱意が伝わっての勝利であったと、私は信じています。本当にありがとうございました。
小林監督に代わってから、リズム良い攻撃を展開しながらも、やや積極性に欠ける場面もあって、なかなか勝点を奪えていなかった栃木SCでしたが、この大分トリニータ戦では、その内容を払拭する内容で好機を演出してくれています。
特に、リーグ戦初スタメンとなった川名選手の存在は大きく、間違いなく、この試合のMOMです。
FC東京とのトレマを現地で観たとき、どうして川名選手がスタメンで出場できないのかと疑問を持ったほどに良いプレーを連発していました。
そこから相当な期間を要してのスタメン起用。
そして、これまで見られなかったような切り返してのミドルシュートを放っての初得点ですから、「ほら、だから言ったじゃん! 川名選手、活躍してくれるって!」と、そう思ったくらいのプレーだったのです。
これだけのプレーを見せてた選手を外す選択肢はないでしょう。
後半戦に向けてキーマンになる選手だと確信させられる活躍でした。
栃木SCの浮上には、絶対に欠かせない選手です。
試合後のインタビューは、涙が流れてしまいってまともに見ることができませんでした。
まだまだこれから活躍する選手です。次は、ホームでの初得点に期待しています。
試合後、冷静にDAZNを見返して思ったことがりました。
大分の攻撃を無失点に抑えてはいるものの、そこは相手の決定力に助けられた部分も大きく、決して合格点とは言えぬ守備もあったと思います。
それでも、GKの丹野選手を中心に良く守れてはいましたが、立ち上がりのラファエル選手のちょっと集中が足りていないようにも感じる守備は改善しなければなりません。
ただ、相手の決定機でシュートコースに入って失点を防いでくれていますので、そこは本当に感謝しかありません。
須谷主審の笛にも助けられたと思っています。
相手の選手がエリア内で倒れるシーンが何度かありましたが、スローで見た印象としては、PKの笛を吹く主審もいるであろうプレーだったことです。
少なくとも一つは、吹かれても文句は言えぬプレーがあったと思っていますし、そこは栃木SCに運が味方したと感じました。
VARのないJ2ですし、ここは仕方のないことです。
須谷主審は、近くで目視して、ノーファウルのジェスチャーをしっかりと示していたことから、自信を持っての判定でした。
勝点3を積み上げても、降格圏外との勝点差はまだ遠く1試合では届きません。
しかし、長いトンネルを抜けたこと、結果だけではなく内容も伴った勝利であったことから、これからに期待が持てますし、選手も自信になったはずです。
比較的、相性の良い大分ということありましたが、それを差し引いても、この勝利は本当に意味のあるものです。
次節はホームでのジェフユナイテッド千葉との一戦。
アウェイでは、0-8という屈辱を味わった相手ですし、この大分戦勝利の勢いを持って、何が何でも勝利を奪い獲ってください。
選手にも、サポーターにも、笑顔が見られた大分戦。
この喜びに溢れた感覚、完全に忘れていましたよ。実に、3月24日以来の嬉しい感覚を思い出しました。
ホームの大分戦で味わって以来の勝利です。
大分戦を最後に忘れていた勝利を大分戦で思い出させてもらいました。
今シーズンはないであろうと思っていたシーズンダブルです。
水曜どうでしょう風に言わせていだけるのであれば、「ダブルは行進あり!」ってことで、この一週間は明るく笑顔で過ごすことができそうです。
【結果】
大分トリニータ 0-2 栃木SC
前半 0-0
後半 0-2
【会場】
レゾナックドーム大分
【得点】
後07 川名連介(栃木)
後46 小堀 空(栃木)
【栃木SC警告】
前46 ラファエル(累積3枚目)
【栃SCスタメン】
GK 丹野研太
DF 平松 航
DF 福島隼斗
DF ラファエル → 藤谷 匠(後32)
MF 森 俊貴 → 黒﨑隼人(後47)
MF 奥田晃也
MF 川名連介
MF 神戸康輔
FW 大島康樹
FW 宮崎 鴻 → イスマイラ(後40)
FW 南野遥海 → 小堀 空(後32)
【栃木SCリザーブ】
GK 川田修平
DF 黒﨑隼人 ← 森 俊貴(後47)
DF 藤谷 匠 ← ラファエル(後32)
MF 揚石琉生
FW イスマイラ ← 宮崎 鴻(後40)
FW 矢野貴章
FW 小堀 空 ← 南野遥海(後32)
【審判団】
主審 : 須谷雄三(栃木戦、今シーズン2試合目)
副審 : 唐紙学志
副審 : 畠山大介
【入場者数】
6,276人
【天候/気温/湿度】
晴/27.2℃/63%
【第20節終了時順位】
19位
前節からは、石田選手が外れて、代わって入ったのがゴールを決めている川名選手です。
この起用、小林監督の思惑どおりとなりました。
前述しましたが、どうしてここまでスタメン起用がなかったのかと疑問になるほどに、この試合の川名選手は素晴らしかったです。
チームとしては、攻守ともに機能していたことから、小林監督にしては珍しく、選手交代が遅かったと思いますが、それだけ、バランスを崩したくなかったのだと推測できます。
暑さと連戦、そこに、連続のアウェイ戦ということもあり、移動疲れも相まって、選手は相当に疲れているように見えましたが、それでも、必死に勝点3を奪うべく、ピッチ上を走ってくれています。
選手交代は効果的で、足が重くなった選手、位置を見極めて行われていますが、1枠を残しているのは、決定的とも言える小堀選手の追加点が生まれたことによるものだと思います。
この試合は、立ち上がりから栃木の積極的なプレスが見られました。
絶対に勝つ。
そんな想いがキックオフ直後から見られ、大分の推進力を削ぎ落し、後方でボールを回しながらどう崩すのかを冷静に見極めながら、良い入りができていたと思います。
ボール支配率は最終的には逆転されていますが、前半15分くらいまでは圧倒していますし、今シーズン一番の入りができていたのではないでしょうか。
これまでは、横パスに逃げたくなるような場面でも、積極的にシュートに行けていましたし、ここは小林監督が修正して来たのだろうと思ったほどに、ゴールを奪うという姿勢が見えています。
そのことから、得点に大きく期待が持てる試合になっていますし、これまでのような消極的なプレーが少なくなっていると実感させられました。
後方の選手がボールを持ったとき、前線の選手が裏を取って走り出す場面でそこが選択されることがなかったのは気掛かりでしたが、それでも、中盤を経由して攻撃を展開する様子は、なかなかこれまでは見られないものだったと思います。
色々と変えて来ている。
そう思えた前半でしたが、お互いに無得点で終えています。それでも、これは完全に栃木ペースだと、もしかすると、今シーズン初めて感じる期待値が高い折り返しになりました。
後半は、GKの丹野選手からのボールを前線で収めて、後方から上がって来た川名選手が見事な切り返してのミドルから先制点を奪っています。
DAZNの解説者曰く、20メートルはあったとのこと。
右足で振り抜いたボールは、低い弾道でゴール左隅に突き刺さっていましたが、テレビ画面では先制点の喜びが弱く感じたことから、一瞬、オフサイドかと思ったくらい。
リーグ戦初ゴールだというのに、川名選手、喜びが控え目でしたね。
もっともっと、ゴール裏やリザーブ選手のところに走り込んで、喜びを爆発させても良かったのではないでしょうか。
そうか、まだ後半7分ですものね。
気持ちを緩めては駄目だという、プロ意識がそうさせたのかもしれませんね。
それでも、次の千葉戦、ゴールを決めてもらって、そのときは、どうかゴール裏まで走り込んでいただき、喜びを爆発させてください。
本当に素晴らしいゴールでした。
試合を決定づける追加点が後半46分のアディショナルタイムに小堀選手が決めてくれていますが、それまでにも、追加点に期待できる攻撃を多く展開してくれています。
カウンターは少なくとも2回ありました。
抜け出た奥田選手、独走する感じでゴールに迫りましたが、ループシュートは惜しくもゴール左に逸れてしまっています。
南野選手も左サイドから抜け出していますが、如何せん、疲れがあったことから、シュートを打つまでいたりませんでした。
オフサイドになったものの、大島選手が抜け出して打ったシュートも良かったですし、これだけでも、栃木の攻撃が見違えるほどに良くなっていることが分かります。
どうしても負けられない大分が前掛かりになったこともあってのカウンターでしたが、それでも、ここまでと比べても、見違えるほどの攻撃だったと思います。
贅沢を言うのであれば、そんなプレーで決め切る力が欲しいかなと。
勝っておきながら何ですが、そこは少しだけ実感した部分です。
駄目押しとなる追加点は、相手のスローインを奪取してからの小堀選手の上りからでした。
大分は攻撃態勢に移っていたことから、このボールロストは大きな誤算だったはず。
守備に重心を移すのに相当な遅れが生じ、特に中央は完全に後手に回りました。
そこを小堀選手が駆け上がると、ラストパスを丁寧に受けて、出て来たGKを冷静に見極めて、これでもかと優しく流し込んでくれています。
自宅で相当な歓声を上げたくらい。
それほどに、欲していた追加点でしたし、決めて欲しい選手が決めてくれたゴールだったのです。
この追加点が試合を決めています。
大分の選手、足が完全に止まりました。
行きたい攻撃陣と、後方から押し上げる選手との間で距離もできてしまい、厚みある攻撃を展開するには至りません。
3点目すらも期待した展開になるのかと思いましたが、小林監督は冷静に守備に徹していたと思います。
それが功を奏し、無失点での勝利。
待ちに待った、待ち過ぎたほどの勝利が、勝点3が、やっと栃木に入ったのです。
奥田選手、大島選手が、J2通算150試合出場を達成し、丹野選手は50試合出場を達成した試合でした。
実に、3選手が記念すべき出場記録を達成し、その試合で快勝しているのですから、こんなに喜ばしいことはありません。
この勝利で、栃木SCとては、J通算(J2、J3合算)200勝まであと3勝と迫っています。
その200勝、8月までに決めてください。
できれば、ホームで奪い獲り、サポーターみんなで祝いましょう。その先に、J2残留が待っています。
遠路遥々、大分まで遠征された約80名(DAZNより)のサポーターの皆さま、お陰様で勝利を手にすることができました。
熱い応援、本当にありがとうございます。
DAZNから聴こえて来た栃木SCのチャントに勇気が沸きました。
南野選手にもチャントができたようで、ホーム戦で歌うのが楽しみでなりません。
栃木県への戻りは、ブログが更新された今日、月曜日ですよね。
どうか、お気を付けて戻って来てください。
そして、週末の千葉戦では、一緒に熱く応援させてください。
やっぱり、勝利は格別です。
やったぞ、栃木SC!
ここから、連勝ですよ!
押してください。